インテージは、お花見シーズンを前に、全国の15歳から79歳の男女を対象に実施した調査結果を公開した。
今シーズンにお花見の予定・意向がある人の割合は、2019年の約半分に
下の図表1は、新型コロナウィルス発生前の2019年、第1波拡大時の2020年、第3波拡大時である現在と3つの年ごとに、お花見をしたか、する予定があるかを聞いた結果。
全体では今シーズンのお花見について「予定がある」「するかもしれない」と回答した人の割合は21.7%で、去年に「お花見をした」という人の割合と同じ水準で推移。コロナ前の2019年に「お花見をした」人の割合の約半分となっている。
年代別に見ると、お花見した人の割合が他の年代より大きかったのは60~70代だったが、今シーズンについて「お花見の予定・意向あり」という人の割合は、下の年代との差が少なくなっていることがわかる。
名所・遠出への花見は回復傾向
お花見のお出かけ範囲について聞いたところ(図表2)、今シーズンのお花見意向者の8割が公園や土手といった「近場で咲いている場所」と回答し、昨年についての回答率から約8ポイント増となった。
一方で、より人出が多いと思われる「桜の名所」や、旅行やドライブでの遠出に目を向けると、2020年は2019年に比べて3~8ポイント程度下がりましたが、今シーズンは回復傾向であることがわかった。
より身近な人と楽しむ傾向が高まる
お花見を一緒にする人については(図表3)、2020年は2019年に比べて「友人・知人」が約7ポイントと大きく減った一方、「ひとりで」が5.4ポイント増えていた。
今シーズンに目を向けると、「友人・知人」「ひとりで」を想定している人の割合は、2019年にそうした人の水準に近づくと同時に、「同居の夫・妻」「同居の子ども」といったより身近な人と楽しむ想定の人の割合が2019年にそうした人の割合より大きくなっている。
使用する金額は、2020年より1,000円ほどアップ 2019年の4割程度
お花見に使った金額を聞いたところ、2020年は2019年と比べてほぼ半減していた。今シーズンに「お花見の予定・意向あり」という人が想定している金額は3,775円と去年から1,000円ほどアップしている。
今回の調査結果と15~79歳の推定人口(※)から「お花見市場規模」を試算したところ、2019年は2,134億円、2020年は696億円(前年比32.6%)、2021年の見込みは807億円(前年比115.9%)となった。
※使用した推定人口は、2015年の国勢調査データをもとに人口動態などを加味したインテージ独自の母集団人口データ
4人に1人が自粛すべきと回答 「楽しみたい」人は2割弱
お花見についての考え方を尋ねたところ、全体では4人に1人が「自粛すべき」と回答した。
一方で、「1年に1度の桜くらいは楽しみたい」という人も2割弱あった。お花見をするなら、ごく少人数(1~2人)で、「常にマスク」で会話は少なく、飲食・飲酒はせずに花を眺めるだけ、など3密対策をはじめ感染予防は抜かりなく、と考えていることがみてとれる。
【調査概要】
調査主体:インテージ
調査方法:ネットリサーチ
調査地域:日本全国
対象者条件:15~79 歳の男女
標本抽出方法:「マイティーモニター(弊社キューモニター+提携モニター)」より母集団構成比にあわせて抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=3,139
調査実施時期: 2021年2月26日(金)~3月1日(月)
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