マーケティングで活用できる「診断コンテンツ」のメリット3つ
Webサイト上でテーマに沿った複数の質問に回答すると、「あなたは◯◯タイプです」と“診断結果”を提示してくれる「診断コンテンツ」。この双方向型コンテンツが、マーケティングの課題を解消するものとしていま注目を集めている。診断コンテンツ作成ツール「ヨミトル」を提供するピクルスの調べによると、すでに市場規模は20億円を突破。なぜこれほど活況を呈しているのか、ヨミトル事業部 マーケティングチームの中村祥子氏は「診断コンテンツには3つのメリットがある」と分析する。
1つ目は、口コミを多く発生させられること。これは診断コンテンツの利用のされ方として想像しやすいところだ。SNSで「私は◯◯タイプでした」という投稿を見たユーザーが、「自分もやってみたい!」とまた診断コンテンツに参加し、自身の結果を投稿する。このサイクルによって参加率が最大化していく。
2つ目は、商品の特徴を覚えてもらえること。展開される質問に考えを巡らせて回答する中で興味が高まっていき、そこに診断結果が提示されることで商品やサービスの内容が記憶に定着する。
そして3つ目は、“診断”という形でユーザーにとっての最適解を出すことで、アクションを促せること。判断基準が明確ではない状況で商品やサービスを選ばなければいけなくなると、人は考えることが面倒になって選択すること自体をやめてしまいがちだ。診断コンテンツでは、質問に答えるというその過程自体がヒアリングとなり、納得感の強いレコメンドを行える。結果として、離脱を防ぎ購買につながっていく。
リード獲得単価が46%ダウン、成約率が3.6倍に伸びた事例も
ピクルスでは、これまでにヘルスケアケ系やファッション系、転職・採用系、健康・サプリ系など、多種多様な企業に診断コンテンツを提供してきた。中には、ブライダル系の事例で、サービス紹介をメインとしたランディングページのみの施策と比較して、リード獲得単価が46%ダウン、成約率は3.6倍に上昇したケースも存在する。
「3つのメリットと実効性から、多くのマーケターの方が診断コンテンツに魅力を感じています。ですが、弊社が行ったアンケートでは『診断コンテンツを検討はしたが、実施できなかった』という回答も多く寄せられました」(中村氏)
断念せざるを得ない理由は、制作コストと作成の難易度の高さだ。診断コンテンツの制作費は高額で、データを取得しようとするとさらに数客万円以上の費用がかかってくる。また、企画からライティング、ロジックまで自分たちで用意するのは容易ではない。
「ヨミトル」はこうした課題を解決すべく、コンテンツの作成からデータ活用まで工程をクラウドサービス化。圧倒的な低コストでの診断コンテンツ作成を支援している。さらに、ノーコードで作成から修正まで対応しているため、エンジニアを介することなくマーケターの手元で作業が完結。リリース後に質問内容を変更する必要が出てきた時にも、追加の修正費用をかけることなくクラウド上で対応することができる。さらに、完成したコンテンツのコードを記載するだけで任意のサイトに設置が可能なため、ユーザーが離脱しがちな外部プラットフォームへの遷移も不要だ。
また、デフォルトで情報取得用フォームを内蔵しているため、取得したリード情報は管理画面から確認できる。CSV書き出し機能も備えており、データをインポートして一元管理することも可能になっている。
診断コンテンツは「コンバージョン」施策にも効果的
では実際に「診断コンテンツ」を成果につなげる活用方法とは、どのようなものか?
前提として、マーケティングにおける診断コンテンツの活用範囲は広い。一般的によく知られているのは、BtoCのSNSキャンペーンやBtoBでのコンテンツマーケティングとして常設的に設置されるものなど、ユーザーに商品を認知させ興味関心を持ってもらうプロモーションのフェーズで活用するパターンだ。
しかし、実は、購入ボタンやECサイトへのリンク、会員登録、問い合わせなどコンバージョンのフェーズでも診断コンテンツは活用されている。成約率が3.6倍に上昇した前出の事例も、ホットリードの獲得を目的としたコンバージョン施策としての導入だった。
高い成果を生むポイントは「ユーザーの心理導線」の活用
こうしたコンバージョンのフェーズで診断コンテンツを利用して成果を出すために、最初のポイントになるのはユーザーの心理導線の活用だ。
「まず重要なのは、ユーザーに自分ごと化してもらうためにターゲット設定を絞ることです。たとえばブライダル系の事例ならば、『結婚したい人』と大きく設定するのではなく、『コロナ禍で結婚式を挙げられなかった人』というように絞っていく。より狭いターゲット設定のほうが、ユーザーは『自分に言われている』と捉えやすくなり、診断コンテンツへの参加率が上昇します」(中村氏)
そこから、設定したターゲットが知りたいであろうことを複数挙げて、中身を検討していく。ターゲットは何に悩んでいるのか、客観的情報として得たいものは何か、望んでいる自己像はどんなものか? そこから最大の問いを見つけ出し、最終的に「ユーザーは何を診断されたいのか」を決定、つまり診断コンテンツの企画を作っていく。
企画で策定した「◯◯タイプ診断」というタイトルを目にして「自分のことだ!」とユーザーが感じると、自分自身の課題を認識するきっかけが生まれる。あまり自覚していなかったが悩んでいたこと、考えなければいけないけれどつい後回しにしていたことに気づき、「知りたい」という気持ちが働く。
診断結果は「レコメンド」ではなく「解決策」として提示する
次のステップでは、質問に答えていくことでユーザー自身が情報整理をしていく。診断コンテンツにおいて「問い」が担う役割は大きい。人間は、何かを決断して実行する時、まずは頭の中を整理する。いま自分は何に悩んでいるのか、何を求めているのか、情報の棚卸しが必要だ。
たとえば、「これまで結婚式には何回参列しましたか?」「あなたの中で大事にしている人は何人いますか?」「親や親族などに恩返しをしたいと思ったことがありますか?」など、これまで聞かれたことがないような質問をされたらどうだろうか? ユーザーは、自身の経験や思いを振り返りながら、課題に改めて向き合うことになる。これにより、ユーザーの課題解決に対するモチベーションが上昇すると同時に、前述のように商品・サービスの記憶への定着率も高まる。
そうして現状の自分自身を認識・整理できたところで、解決策として診断結果が提示されるため、他者からの推奨や意見をニュートラルに受け取れる。このようなプロセスを丁寧に踏むことで、はじめて行動に移せるというわけだ。
ユーザーが自己を認識し、悩みや課題を明確に整理した状態で商品紹介をすることで、高い成約率につながる。つまり、闇雲に商品を勧めないという点が重要になってくる。
データを基に改善を行い、より高い成果を生み出していく
こうしたストーリー設計をより適切に活かすために、ヨミトルでは診断コンテンツのリリース後に改善修正しながら運用を行えるようになっている。
離脱率が高くなっているポイントを管理画面から確認できるため、「答えにくい」と感じられている質問を見つけ出して修正を加えられる。また、情報取得フォームの内容も変更が可能。必須項目の適切な数を探って離脱率を下げることができるほか、コンバージョン率をチェックしながら診断結果を改善することも可能だ。
「結果のタイプによって、コンバージョンにつながるかどうかは差が出てきます。コンバージョンしやすいタイプの文章の傾向などを参考に、そうではないタイプの文章をブラッシュアップする改善を行うことで高い成果につながった事例もあります」(中村氏)
管理画面上ではレポートが確認でき、ユーザーの属性や傾向を把握することも可能だ。こうしたデータを踏まえて微調整を繰り返しながら、より高い成約率につながるコンテンツへとアップデートしていく。細かな修正作業において、ノーコードゆえに管理画面上で完結するクラウドサービスであることが利点につながってくる。
「簡単に、感覚的に診断コンテンツを作成できるのがヨミトルの強みです。何か新しい施策をしたい方、診断コンテンツに興味はあったけれど費用面などでハードルの高さを感じていた方は、ぜひご相談いただければと思います」(中村氏)
【診断コンテンツに関するあらゆる疑問にお答えします!】
そもそも実施して効果は出るのか? どんなコンテンツにすればよいかイメージがわかない! といった素朴な疑問から、料金や工数、自社で制作する場合と他社へ依頼する場合の違いなど、課題感にあわせてお答えします。診断コンテンツに関するご相談は「ヨミトル」へお問い合わせください。