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【特集】ターゲティング大変革期の到来

データクリーンルームで進化する、データドリブンマーケティング 現在の開発・活用状況を電通に聞く

1st Party Dataの収集は必須か? これからのデータマーケティングで重要なこと

──データクリーンルームを活用する際、広告主企業においては1st Party Dataを蓄積・整備することが必須となってくるのでしょうか?

柳尾:1st Party Dataの収集・蓄積については、慎重に判断するべきだと考えています。当たり前のことではありますが、ユーザーのデータを扱うときには必ずリスクがついてくるからです。また、1st Party Dataを集めて整備するためには、時間も費用もかかります。そうしたリスク・コストが発生することを踏まえた上で、「何をするために」「どういう風に」データを活用するのかを前もって定めておく必要があります。

 「どの企業も1st Party Dataを集めているから、うちも蓄積していかなければ」といった空気感はたしかにあります。ですが、「データを収集し始めたが、こんなにコストがかかるとは思っていなかった」と後悔される企業様もいらっしゃるのです。走り始めると、なかなか後戻りできないという難しさもあるので、我々も最初のポリシー・全体構想の策定からぜひサポートしていきたいと考えています。

榑林:リスク・コストの部分で無理をするより、弊社やプラットフォーム事業者、パートナー企業のデータを活用したほうが良いケースもあります。たとえば、毎日来訪があるようなサイトなら1st Party Dataもどんどん溜まりますが、そうでない場合、時間をかけてもデータに厚みが出ない可能性もあります。それならば、プラットフォーム事業者が持つデータを活用するほうが効率的でしょう。

 顧客ID単位でデータマーケティングを行うことで得られるメリットと、リスクやコストを伴うデメリットを天秤にかけた上で1st Party Dataの取り組みを進めるのが重要と考えています。

吉田:デジタルあるいはデータマーケティングはアジャイル型で都度改善を目指すことが多いと思います。

 ですが、1st Party Dataの蓄積・活用については、その場その場での方針転換が難しいことがあります。最初は粗い状態でも良いので、大きなビジネス目標やビジョンのもとでデータ活用の構想を描き、そこに向かうためのシナリオやアクションを事前に考えておけると良いですね。

──電通は、データクリーンルーム関連の事業により注力していく戦略を発表しています。最後に今後の展望をお聞かせください。

柳尾:今後、データマーケティングの領域ではますますテクノロジーが進化していくと思われますが、データもテクノロジーも良い形で活用できなければ価値を生みません。テクノロジーの進化に追いつけるよう、我々のプランニング能力を上げていく必要があると感じています。クライアント企業の課題・目的に応じて、データクリーンルームを有効に活用できるよう、アナリティクスやプランニングのスキルを日々高めていきたいです。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2024/07/29 09:30 https://markezine.jp/article/detail/46054

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