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“キーワード思考”でWebビジネスを成功に導く!(AD)

絶対に押さえておきたい、Webサイトを成功させるための鉄板法則

 自然検索経由の獲得が思ったよりも伸びていないサイト運営者には、クロスリスティング提供の「キーワードウォッチャー」などを使って、方針を決める過程からやり直してみてほしい。また、外部のSEOコンサルティング会社に余計な費用を支払わぬよう、料金の妥当性を評価するためにもキーワード検索数の把握が重要だ。【バックナンバー】

Webサイト成功の第一歩は検索数の把握から

 自社製品・サービスのPRサイトを作って見込客を月に100人獲得する、ECサイトの売上を1.2倍にする――。企業のWeb担当者はそうしたミッションを背負ってサイトの立ち上げ・運営を任されるわけだが、ボタンを掛け間違えたまま「費用がかかっているのに目標が達成できない」と悩まされてはいないだろうか。

 集客にはSEO対策、リスティング広告、アフィリエイト、ECサイトならモールなどへの出店といった手があるわけだが、その中のSEO対策は一度方針を固めてしまうと舵を切り替えにくい。それだけに、どんなワードで対策をするか、慎重に決めておきたいところだ。

 対策ワードを決める時、訴求したい製品・サービスに関連するワードの検索数から得られるトラフィックの上限を推測し、社内で目標とされている資料請求数や売上が達成できるかどうかと、そもそも考えてみたことはあるだろうか。もし、まだ調査したことがないようなら、一度調べてみてほしい。

 その時に注目してほしいのは次のような点だ。

  • 現在対策中のワードが検索される回数は、目標達成が期待できるほどのボリュームか
  • 対策中/対策予定のワード以外に適切なワードはないか
  • SEO対策の費用は妥当な額に収まっているか
  • 検索数に妥当なボリューム感があり、競争の比較的少ないワードで対策できているか

 例えば、米焼酎のECサイトを運営するとしよう。クロスリスティング提供の「キーワードウォッチャー」を使って調べてみると、2010年1月の「米焼酎」での検索数は2,289回【編集部注】。

 検索結果の1ページ目に掲載されると1位で検索数の約20%、10位で約1.5%のクリックが発生すると言われているため、「米焼酎」で仮に1位に表示されても、得られる誘導数は450程度となる(参考情報:[調査] SEO - 検索順位とクリック数の関係 - 米AOLの検索行動データより)。ここから2%が購入してくれたとして、客単価1万円で考えると毎月の売上は9万円というわけだ。

 【計算式】

 2,289×約0.2=450(推定)

 450×0.02=9万円

 【編集部注】

 この検索数はキーワードウォッチャーで算出した数字となります。他のキーワード調査ツールでは、違う数字が出る可能性があります。

 一方、「焼酎」では83,368回検索されている。10位以内に表示されれば1カ月で最低でも1,250程度は誘導が得られる計算になる。最終的な購入率を考えると「米焼酎」の方が良さそうな気もするので購入率を半分の1%で計算したとしても、12.5万円の売上が得られることになる。

 【計算式】

 83,368×約0.015=1,250(推定)

 1250×0.01=12.5万円

 キーワードウォッチャーはExciteやgoo、BIGLOBEでの検索数を基に、Yahoo!やGoogleの検索推定値も加えて、日本全体での月間の検索ボリュームを調べられるというもの。自社サイトで毎月数百万円規模の売上が欲しいのなら、ミドルワードやロングテールからの獲得も狙えるようなサイト設計にするか、検索エンジン以外からの集客の比重を高めていくべきだろう。

 また、キーワードウォッチャーを使えば、「焼酎」の関連ワードも上位から表示してくれる。上位に表れる「魔王 焼酎」(検索数8,817回)「球磨焼酎」(検索数6,073回)などの複合ワード・ミドルワードを拾うためのページを用意する、といったような次の施策のヒントにも使えるはずだ。

【参考情報】

検索キーワードから、商品の需要やトレンドをリサーチできる「キーワードウォッチャー」の詳細はサイトでご確認ください。

SEO対策の費用対効果も見直しを

 また、費用対効果を考えないまま、「SEO対策は重要」と無闇に費用を掛けてはいないだろうか。前述のように月間の検索数が分かれば、10位以内に表示された時に得られるトラフィックの目処が立つ。SEO対策を外部に任せて毎月費用を支払っているようなら、費用に見合った効果が出ているか、クリック単価で比べてリスティング広告よりも著しく高くなっていないかと見直してみるのも良いだろう。

 ただ、SEO対策を強化することで自社サイト全体の評価が上がり、対策対象のワードだけではなく、複合ワードやロングテールなどでも自社サイトの上位表示に貢献してくれる。総合的な判断が必要なので、バッサリとカットするような浅慮は禁物だ。

 どの企業もWebサイトの運営に力を入れるのはもはや当たり前のこと。SEOに詳しいWeb担当者も多くなってきているだけに、自社サイトを自然検索で上位表示する難易度はますます高くなってきている。

 それだけに「とにかく多くのユーザーが検索するビッグワードで上位に表示させよう」という狙いが有効とは言い切れなくなってきている。ビッグワードからユーザーを集めたいのはどの企業も同じ。数多くの有力企業が既に対策を施しているワードなら、検索結果の1ページ目に自社サイトを表示させることは簡単なことではないし、金もかかりがちだ。

 検索結果で2ページ目以降もチェックするユーザーは20%程度しかいないと言われている。対して、検索結果の1位に表示されれば20%がクリックしてくれる。下手にビッグワードで勝負するよりも、ミドルワードを狙った方が良い時もある。「焼酎」で上位表示されているサイトの被リンク数・内部対策の状況などを調べ、1ページ目に表示させられる確率は低いと判断したら、「米焼酎」に対策ワードを切り替えるという選択肢も考えていくべきだろう。

サイト立ち上げ後には、まずクロスレコメンド

 さらに言うと、「SEO対策=外部業者に依頼せねば」という先入観のある人も居るかもしれないが、競争が激しくないワードを狙えば、意外と自力でもどうにかなる。

 先に述べたようにSEO対策を外注すると費用対効果に合わなくなってしまったり、広告費をあまりかけられない状況なら、手間はかかるがまずは自力でSEO対策を試みるのも良いかもしれない。

 自社でSEO対策をする、という選択肢を選んだ時に、真っ先に考えてほしいのが有力ポータルサイトへのカテゴリ登録だ。下手なサイトからのリンクの価値は下がってきているどころか、スパム扱いされるリスクさえはらみつつある分、優良なカテゴリ登録からのリンクは確実に抑えておきたい。

 Yahoo!ビジネスエクスプレスを使ったYahoo!カテゴリへの登録申請は基本と言えるが、見逃してはいけないのがクロスレコメンド(X-recommend)。goo、Excite、BIGLOBE、@niftyなど、15の有力サイト(2010年1月現在)にカテゴリ登録されて、そこからのリンクを一度に獲得できる。単に各ポータルサイトのカテゴリ検索から流入が増えるだけではなく、SEO対策の効果もあなどれない。あくまでワード次第の話になるが、Yahoo! ビジネスエクスプレスとクロスレコメンドだけでもそれなりに戦えるぐらいだ。1度限りの費用で済むので、サイトを立ち上げたら忘れずに利用しておこう。

【参考情報】

10社以上のポータルサイトに一括登録し、有料リンクを獲得できる!「クロスレコメンド(X-recommend)」の詳細はサイトでご確認ください。

伸び悩み・リスティングCPCの高騰にレモーラリスティング

 さて、サイトを立ち上げてプロモーションも一通り走らせると、伸び悩むことがあるかもしれない。Yahoo!リスティング広告やGoogle Adwordsで無理に獲得量を増やそうとしても、獲得単価が上がってしまったという結果に陥りがちだ。そんな時にOvertureやAdwordsをチューニングして四苦八苦する道を選ぶくらいなら、レモーラリスティング(REMORA Listing)を試してみてほしい。

 前述のgoo、Excite、BIGLOBE、@niftyなどの大手サイトの検索結果ページに掲出できるリスティング広告。日本の検索利用者の12.8%がそれらのサイトで検索しているというから、ボリュームは十分にある。

 ワードによっては、OvertureやAdwordsよりも費用対効果良く獲得できる場合もあるだろう。クリック単価も、上限単価を指定する形式ではなく、目標単価を固定で指定するだけなので単価の変動に煩わされる心配はない。

 また、OvertureやAdwordsが入札式という形態をとっている以上、想定以上に高騰してしまうリスクもある。そうした万が一の事態に備えて、第三の選択肢として使うことも考えておきたい。

 SEO対策の重要性は認識されるようになり、そのノウハウも周知の部分が増えてきたが、ここで触れてきたように、戦略段階で間違ったまま取り組みを進めてしまっているサイトも意外と多いのではないだろうか。

 まずはキーワードウォッチャーなどのツールを使って対策に最適なワードを探し出し、勝ち目がありボリュームも望めるワードで確実にトラフィックを稼ぐこと。外部に対策を依頼して費用対効果に合うかどうかをチェックしておくこと。そして、費用対効果に合わないのなら初期費用のみ必要なクロスレコメンドなどのサービスを利用して自社でのSEO対策を検討すること、といったあたりに気をつけてみてもらいたい。

【参考情報】

国内有数の人気ポータルサイトに広告を出稿できる「レモーラリスティング(REMORA Listing)」の詳細はサイトでご確認ください。

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この記事の著者

中嶋 嘉祐(ナカジマ ヨシヒロ)

ベンチャー2社で事業責任者として上場に向けて貢献するも、ライブドアショック・リーマンショックで未遂に終わる。現在はフリーの事業立ち上げ屋。副業はライター。現在は、MONOistキャリアフォーラム、MONOist転職の編集業務などを手掛けている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/03/29 19:22 https://markezine.jp/article/detail/9670