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Eメールマーケティングに新たな切り口を追加する
“行動ターゲティングメール”の新活用パターン

「新しいセグメントの発見」の具体的な活用イメージ(ANAの事例など)

 「新しいセグメントの発見」は、買い替えサイクルや購入検討期間が長くニーズ発生のタイミングが把握しづらい商品、関心対象が変化しやすい商品などで特に効果的です。

 ここで、弊社がEメールマーケティングのお手伝いをしているANA様(以下ANA)の事例をご紹介します。ANAの運営する「ANA SKY WEB」では、 任意の路線の空席を照会しチケットをオンライン予約できる機能を提供しています。ANAでは、この空席照会を実施したユーザーのうちチケット購入に至っていないユーザーを見込み度の高い新しいセグメントと仮定し、プロモーションメールを送るというトライアルを実施しました。

 具体的には、「ハイシーズンの沖縄線空席照会者のうち購入に至っていないユーザー」に対し沖縄方面を訴求するプロモーションメールをトライアル配信したところ、クリック率、コンバージョン率ともに過去配信したプロモーションメールを大きく上回る結果となりました。

 航空券以外にも、住宅や自動車など検討要素が多く高額で検討期間が長い商品も同様の手法が有効です。ここで、想定される具体的な活用パターンをいくつか紹介します。

  1. WEBサイトで料金見積シミュレーションしたが、まだ購入していない
     【PC、家具、保険など】
      ⇒仮説:具体的なニーズが存在し、金額を検討するステータスにある
  2. 急にWEBサイト来訪頻度が高まった
     【PC、家具、自動車、旅行など】
      ⇒仮説:購入検討を開始した
  3. 商品詳細ページやオプション用品などのページを閲覧したが、まだ購入していない
     【PC、家具、保険など】
      ⇒仮説:詳細情報をチェックしており、商品そのものには強い興味がある
  4. WEBサイトの店舗検索機能を利用している
     【自動車、住宅・不動産、など】
      ⇒仮説:リアル店舗に出向いて情報収集する検討段階にある
  5. WEBサイトで資料請求しようとしたが、途中で止めてしまった
     【住宅・不動産、金融、語学教材など】
      ⇒仮説:情報収集の段階、検討準備段階にある

 1~5は、あくまで特定の業種における「新しいセグメントの発見」の具体的な例ですが、従来は発見が難しかった潜在的な見込客層にアプローチできる可能性があることをお分かりいただけたかと思います。もちろんどのような業種のWEBサイトでも、同様の手法で仮説を導き出せさえすれば、「新しいセグメント」を見つけることができます。

 3回に渡ってご紹介してきました“行動ターゲティングメール”は、EメールマーケティングのROIを最大化させる手法として弊社でも現在様々なトライアルを行なっています。
 また何かの形で最新の知見・手法などお届けできればと思います。

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この記事の著者

近藤 大介(コンドウ ダイスケ)

IT系の雑誌編集・ライターを経て2006年に株式会社ディレクタス入社。ディレクターとしてEメールマーケティングを軸にしたWebマーケティングの企画・コンサルティング業務に従事する。現在は同社で行動ターゲティングメールの企画を担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/10/18 10:00 https://markezine.jp/article/detail/12026

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