デザインは見えない価値を可視化する
企業コミュニケーションにおける「デザイン」とは何でしょうか。
店舗のレイアウト、洋服、自動車のボディ、建築、あるいは駅の案内など、われわれの身辺にはデザインがあふれています。デザインの領域は幅広く、生活とは切り離せないものです。
広報や宣伝など企業のマーケティング担当者であれば、グラフィックデザインとしてパンフレットやWebサイトのデザインは身近に感じられることでしょう。デザインによって、われわれは直感的に企業やプロダクトを選別し、ブランドの価値を見出します。デザインは企業活動を豊かにするものであり、デザインこそが事業の成果を左右する、といっても過言ではありません。
ダニエル・ピンク氏の『ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代』という本では、これからの時代はMBAよりもデザインの力が求められるという大胆な予測がありました。感性の時代の到来を宣言しています。また、大手ERPベンダーのSAP創業者のハッソ・プラットナー氏は、デザインコンサルティング会社IDEOの考え方に賛同し、次世代のデザイン系の人材を育てるためにスタンフォード大学のDスクール大学に多額の寄付をしているそうです。
このような動向は最先端の小さな波紋かもしれませんが、注目すべき動向です。現在、視覚的な「意匠」としてのデザインだけでなく、情報、コンセプト、あるいは感性やコミュニケーションのデザインが求められるようになっています。ところで、下の図表は、SEデザインが作成したIT業界の変遷を表したマップです。
業務案内で使われているのですが、ここでは時代と市場規模をチャート化しました。左右は時間軸であり、左側の過去から右側の未来への流れを表現し、細かなグリッドでおおよその市場規模の推移がデザインされています。
このチャートの意義は、複雑な業界の動向を構造化し、可視化したところにあります。同様に、お客様が漠然と考えている理想や要望を言葉やビジュアルでわかりやすくまとめること、インビジブル(invisible:不可視)なものをデザインによって可視化する、あるいは夢=Visionをカタチにすることが、SEデザインの手がけるサービスといってもよいでしょう。