スマートフォン、タブレット端末からのアクセスがPCを超える日は近い
まず、Brightcove CTOのボブ・メイソン氏が登壇し、急成長するモバイルマーケットのセグメントとコンテンツ提供者の課題について紹介された。
ボブ・メイソン氏によると「モバイルデバイスからFacebookを利用しているアクティブユーザーの数は2億5千万人に到達している」という。また、2015年にはユーザーの購入するアプリの総額は380億ドルに達するという見込みだ。
これはスマートフォンデバイスの普及だけではなく、そこで提供されるコンテンツの影響もありデバイスの普及が加速していく関係にあることを示唆している。
また、ガートナーによると、2011年にはスマートフォン、タブレット端末といった「スマートデバイス」を通じて、モバイル環境でインターネットにアクセスするユーザー数がPCでインターネットにアクセスするユーザー数を超える、というリサーチ結果も出ている。
このようなインターネット環境の変化の中、ユーザーはどのデバイスでも同じコンテンツにアクセスできることを最も期待している状況だ。つまり、コンテンツ提供者は、インターネットを通じてコンテンツを提供する際にはマルチデバイスを無視することが出来ないという状況が目前に迫っていると言える。
「マルチデバイスにコンテンツを提供することが出来ないサイトでは、ユーザーの利便性が損なわれ結果、サイト自体の存在感や収益も落ちていく傾向になるのではないでしょうか」とメイソン氏は問いかけた。
一方、モバイルデバイスの多様化、断片化はとどまるところがなく、どれか1つのプラットフォームに対応するだけでは十分ではない。
また、コンテンツの提供方法も複雑になっている。あるデバイスのみに対応したネイティブアプリでの提供では、各プラットフォームごとに開発が必要なのは明白だ。また、モバイルウェブと呼ばれる、モバイル専用のウェブサイトにもコンテンツを提供するといった場合はさらに複雑になる。
「このように複雑化する中、モバイルデバイスの環境と切っても切り離せなくないキーワードが『ソーシャル』と『ローカル』です」とメイソン氏は語った。
このメイソン氏のコメントに対し、A&Eのネイサン・ポッター氏も同意する。
「様々なデバイスやOSによる断片化が広まる中、一人でも多くのユーザーにリーチすることはこれまで以上に重要なビジネスゴールになりつつあるだけでなく、台頭するデバイスに素早く対応することが求められています」(A&Eのネイサン・ポッター氏)