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Google アドワーズ活用事例(AD)

躍進の原動力はパートナー制度の有効活用にあり
大手SEM専業代理店に勝る成果を叩きだす秘訣

 株式会社ITコミュニケーションズは、日本経済広告社(ADEX)から2007年に分社した広告会社です。ウェブ広告に本格的に取り組み始めたのは分社後からですが、それまで培ってきた広告全般に対するノウハウを余す所なく取り入れ、SEMの分野でも頭角を現してきました。 Google AdWords 認定パートナーでもある同社の躍進の原動力について、営業推進グループ グループ長として現場の指揮を取る、橋野学氏にお話を伺いました。

アカウント構成を重視し、大手に勝るパフォーマンスを発揮

 株式会社ITコミュニケーションズは、従業員30名ほどのまだ新しい広告会社です。その業務内容は幅広く、オンライン/オフラインの広告代理業をはじめ、販促プロモーションやイベントの運営、システムやツールの開発まで、すべて社内のリソースで行っています。SEMの分野では、特にリスティング広告でめざましい成果を上げ、取扱額が大きく成長しているといいます。

 「 Google AdWords は設立当時から利用していますが、お取引先からのご紹介などをきっかけに新規のお客様が増え、取扱額がここ1~2年で毎年2倍近いペースで伸びてきています。弊社では、アカウント構成を特に重視し、プランニングにしっかり時間を使って、 AdWords を運用しております。ロジックを組み立ててテストを繰り返し行い、お客様の商品やサービスに最適なコミュニケーションができるようにしっかり運用・改善をしていけば、必ず成果が出るという考え方です」

 同社が AdWords を運用している企業は現在50社ほど。ネイルサロンや歯医者のような地域密着型の事業者から大企業のプロモーションまで、幅広く担当しています。現在の代理店の運用レベルに不満がある企業の乗換ニーズにも着実に応え、今まで以上の成果を出し続けることで顧客からの厚い信頼を得ています。AdWordsは目に見える改善点が出尽くした後こそ代理店によって差が出る、と橋野氏(写真左)は考えています。

 「弊社の AdWords 運用では、大手SEM代理店から乗り換えで、ある大手教育会社さまのEC事業でCPAを13.7%低下させると同時にCV数を3.3倍に増加させ、また、別の大手ソフトウェア会社さまでは予算を前年比55%減にしたにもかかわらずBtoB向けの見積もり獲得数が136%アップ(CPA67.6%低下)などの成果が出ています。私たちには、常にプランニングをしっかり行い、それをもとに継続的にテストする習慣が組み込まれていますので、新しいキーワードを追加したりディスプレイネットワークを見直すなどして、新しいことに挑戦することで成果を出し続けています」

日経電子版の購読者獲得にAdWordsを利用

 同社のSEM事業のショーケースのひとつが、日本経済新聞 電子版のプロモーションです。日経電子版は、国内初の有料電子版新聞として、2010年3月からサービスを開始しました。同社では、日本経済広告社からの依頼を受け、サービス開始前の段階からSEMでの広告展開を担当し、会員獲得に協力してきました。

 「日経電子版は、新しい習慣をウェブを使ってユーザーにどう提案していくかという挑戦でもありました。費用対効果にすぐれるリスティング広告は、会員獲得において非常に大きな役割を担います。電子版はさまざまなデバイスから検索され、曜日や時間帯ごとにも検索キーワードや反応の大きいフレーズが変わってきますので、きちんと仮説を立てた上でテストを行い、アカウントに反映させています。また、スマートフォンから電子版を購読されるお客様も多いので、早い段階からスマートフォン向けのキャンペーンを作り、PC向けとは別立てで運用を行っています。はじめてみると、思った以上に電子版と AdWords の親和性は高く、今後も更なる会員拡大に向けて大きな期待を寄せています」

AdWords認定パートナーで拡がるビジネスチャンス

 同社は高い運用レベルを示す Google AdWords 認定パートナーの資格保有企業でもあります。認定パートナーとは、AdWordsの管理費として一定期間に規定額以上の実績に加え、AdWords の専門知識に関する試験に合格することで取得できる Google 公認の資格制度です。この認定パートナーの取得後、会社にどのような変化があったかについて伺いました。

 「会社として認定パートナーロゴが付与されますので、AdWordsの運用チームだけでなく、それ以外の人たちにも高い意識付けができるようになり、社内の雰囲気が大きく変わりました。また、はじめて会ったお客様に対しては、認定ロゴ入りの名刺をお渡しすることでAdWords をしっかり運用できることの証明になり、既存のお客様からは、今まで以上に弊社を信用して運用をお任せいただけるようになるなど、営業面での効果は絶大です」

 認定パートナーは国内でまだ数十社と狭き門であり、それゆえ、高い信頼度の証でもあります。認定パートナーへ仕事を依頼したい場合は、 Google パートナー検索ページから、営業区域や週あたりの予算、サポート言語などの条件を加えて検索することができますが、同社ではこの検索ページ経由で、思わぬ相手からの問い合わせが来たといいます。

 「実は、カナダの英語教育会社さまから『日本で AdWords を使ってサービスを拡販したい』というお問い合わせを頂きまして、日本での Adwords 運用をお任せ頂いております。その企業さまでは、英語でのサポートを絶対条件にパートナー検索ページで日本の代理店を探し、弊社にたどりついたそうです。日本にいながら海外とのお取引が生まれたことにはたいへん驚かされ、同時に Google でしかできない強みだと感じました。 AdWords は最も費用効果の高い広告手段として世界中に拡がっています。弊社では、広告の世界共通言語ともいえる AdWords を使い、海外市場も視野に入れていきたいと考えています」

オープンビジネスパートナーと協力し合い高みをめざす

 同社は現状に満足せず、さらなる高みを目指しています。橋野氏は自ら AdWords 認定パートナーの資格を取得し、さらに会社としての運用レベルを高めるため、チーム全員に受験を薦めているそうです。そんな折、オープンビジネスパートナーの制度がスタートし、すぐに参加を決意します。

 「参加の決め手は、認定パートナー試験の受験料が無料になることでした。それまでは受験や更新のたびに支払い手続きが必要でしたので、手間とコストが大幅に削減されました。また、プログラム参加後は、 AdWords の基礎部分からしっかりと順を追って説明しているトレーニングプログラムやセミナーが社内教育に大いに役立っております。私はオープンビジネスパートナー同士は競合関係ではなく、協力関係にあるべきと考えています。異なる事業規模、異なる営業地域の事業者間での情報交換はたいへん勉強になりますし、お互いが抱えている課題解決のヒントが得られることもあります。今後は、オープンビジネスパートナー同士で協力し合えるようなしくみやコミュニケーションの場ができることにも期待しています」

 最後に、橋野氏は、SEM代理店はお客様のビジネスを深く理解し、二人三脚でいっしょに歩んでいける『パートナー』として生まれ変わらなければならない転換期に来ていると語りました。そのため、率先して最先端のノウハウを同じ志をもった同業者に伝え、業界全体の質を上げていきたいと考えているそうです。

 「AdWordsならば、小規模の会社でも、しっかりとしたアカウント設計と堅実なテストに基づく運用改善サイクルを構築していくことで、大手のSEM専業代理店とも渡り合える成果を出すことができます。そこで私たち認定パートナーには、全国のオープンビジネスパートナーの方たちに AdWords の啓蒙活動を行っていく責任があると考えています。基本となる運用方法はもちろん、弊社には Google が提供している ディスプレイ広告 や行動ターゲティング広告である リマーケティング などのノウハウも蓄積されていますので、Google AdWords のプロフェッショナルとして、まだ取り組まれていない地方の代理店さまなどにノウハウを伝え、やがて一緒に質の高い仕事を推進していけるような関係が築ければと思っています」

ユーザー情報
  • 社名:株式会社ITコミュニケーションズ
  • 所在地:東京都千代田区
  • 設立:2007年
  • 事業内容:インターネット広告トータル支援サービス、SEM、SEO等のコンサルティング業務、ウェブサイト構造設計・運用・分析等のサポートサービス、システムの設計・開発・運用、セールスプロモーションに関する企画・運営業務

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2011/07/27 00:00 https://markezine.jp/article/detail/14138