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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Autumn

【特集】ストレスフルな社会で高まる“セルフケア”のニーズ、注目のブランドを取材

高価格帯入浴剤のパイオニア「BARTH」が目指すブランド拡大 巧みなコミュニケーション戦略を振り返る

 「夜を起点に、毎日を豊かにしていく」というコンセプトを掲げ、“重炭酸”というキーワードで高価格帯入浴剤カテゴリを切り開いてきたBARTH。健康意識の高い層をターゲットにしたSNSコミュニケーションが度々話題となり、店舗での取り扱いを一気に拡大させてきた。本稿では、これまでのブランド成長のストーリーと、アース製薬への事業譲渡を経てのブランド拡張、リブランディングについて、副事業部長の小野里賢治氏、ブランドマネージャーの坪井沙保里氏にインタビュー。巧みなコミュニケーション戦略を通じて、BARTHが目指す次なるステージとは。

“睡眠課題の解決”からスタートした、ナイトウェルネスブランド「BARTH」

MarkeZine:本日は、ナイトウェルネスブランド「BARTH(バース)」の成長の変遷について伺っていきます。まずは、BARTHのブランドコンセプトやフィロソフィーについて教えてください。

坪井:BARTHは「なりたいジブンは、夜につくる。」というコンセプトで展開しているブランドです。夜の生活習慣、特に入浴を中心としたルーティンに「プラスワン」の要素を加えることで、夜の時間を充実させることを提案しています。それが翌日、翌々日と続くことで、日々の暮らしが豊かになっていくという考えです。

アース製薬株式会社 BARTH事業部 ブランドクリエイティブグループ ブランドマネージャー 坪井沙保里氏
アース製薬株式会社 BARTH事業部 ブランドクリエイティブグループ ブランドマネージャー 坪井沙保里氏

MarkeZine:現在はフェイスマスクやボディソープ、ボディクリーム、ボディスクラブ、ディフューザーまでラインナップを拡充されていますが、ブランドのローンチ時からBARTHを代表する商品と言えば重炭酸入浴剤ですよね。はじめは「入浴×睡眠」のキーワードで、ブランドを展開されていました。

坪井:はい、ブランドのフィロソフィーは大きく変えていないのですが、当初は「睡眠」にフォーカスしていました。その背景には、ブランドが立ち上がった2017年当時、「睡眠負債」という言葉が社会で注目され始めたことがあります。生活者のニーズも踏まえ、睡眠課題の改善から入った形です。

 ブランド開発時は、実は、寝具など入浴剤以外の様々なアプローチも模索していました。そんな中、「実はお風呂が睡眠に大事なのではないか」という着眼点から重炭酸の技術に出合い、BARTHの重炭酸入浴剤が生まれました。

ビジネスパーソンをターゲットに「睡眠×入浴」を啓蒙

MarkeZine:BARTHに追随する形で、最近は様々な企業が重炭酸の入浴剤を展開しています。肌感ですが「よい睡眠には入浴習慣が大切」という認識も広がっている印象です。とはいえ、「入浴×睡眠」の啓蒙からスタートし、BARTHのPRに繋げていくのは、なかなか難しかったのではないでしょうか。

坪井:言葉として「睡眠負債」が話題になるなど、睡眠への注目度は高まっていましたが、実際にどうやって睡眠を良くしていけばいいのかわからない、という実態があったことは確かです。また、忙しい日々の中で、睡眠に向き合うきっかけを持つこと自体が難しいと感じている人も多かったのではと思います。

 そうした中でムーブメントを起こすために、まずは睡眠に関心が高そうな経営者の方やビジネスパーソン、いわゆる意識高めの層にターゲットを絞り、「睡眠投資」というキーワードでコミュニケーションをすることにしました。

 近年、ビジネス系の情報を発信するインフルエンサーや、社長業をしながらインフルエンサーとして活躍されている方が増えていますよね。実際、そういったインフルエンサーの口コミから、ブランドが徐々に広がっていきました

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SNSでのバズがブレイクスルーのポイントに

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/08/01 09:00 https://markezine.jp/article/detail/49481

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