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アクセス解析+α

Google アナリティクスの新機能「リアルタイム」
リアルタイム分析の活用方法と課題


サイトを改善するための活用条件

 「リアルタイム」のレポートをサイト改善に活用しようと思ったら、3つの状態を揃えておく必要があります。

  • データをいつでも見られる状態
  • 見たデータを元に変更の判断を行える権限
  • 変更の判断を行った後に、すぐにサイトに反映するためのフロー

 これら3つが揃って、はじめてリアルタイムを活用したと言えるのではないでしょうか。つまり、変化にすぐ気付くためにはデータを常に見ている、あるいは変化があった瞬間にそれを知る必要があります。

 またリアルタイムで発見した急激な変化に対して、そのデータをどう分析するのか(たまたまなのか、あるいは本当に何か問題が発生しているのか)ということを理解できる人が必要になります。

 問題が発覚した際に、全ての上司に都度確認していてはリアルタイム性がありません(連絡スピード・コストがものすごく短い会社の場合は気にしなくて大丈夫ですが)。現場のアクセス解析担当者あるいはその直属の上司あたりで判断ができる権限を事前に渡しておく必要があります。

 最後に、もし改修を行うことが決定したとしても、それをサイトに反映する必要があります。これは誰がどのような手順で行うのかを決めておきましょう。誰がファイルをアップロードするのか、最終確認は誰が行うのか、検品環境での確認は必要なのか…。地震対策のように備えをしておくことが大切です。

現段階では活用の場は限られているが…

 「リアルタイム」機能は非常に面白いのですが、現時点では活躍の場が限られてしまっています。私も分析を何年も行なっていますが、利用したのは数度です。

 今後、リアルタイム分析が実用的になるためには、施策との連動が鍵だと感じています。例えば、人がサイトにコンテンツを反映させるのではなく、サイトにあらかじめコンテンツを用意しておき(例:リリース後と前のコンテンツ)、リアルタイムデータのある条件を元に、コンテンツを出し分けるといったやり方が考えられるでしょう。

 人の手を介さずに、リアルタイムのデータを使って、リアルタイムに判断&反映ができれば、その時にはじめてリアルタイム分析が本当のサイトの改善、あるいは不具合の解消に役立つと感じるのではないでしょうか。

 Google アナリティクスをはじめ、これからのアクセス解析ツールの「リアルタイム」機能に期待せずにいられません。興味を持った方は、ぜひ試してみてください!また、他に見良いリアルタイムの使い方をご存知の方は、ぜひ筆者のTwitterFacebookなどで教えてください。

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この記事の著者

小川 卓(オガワ タク)

ウェブアナリストとして、マイクロソフト、ウェブマネー、リクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパンで勤務。2015年にフリーランスとなり、UNCOVER TRUTHのCAO(Chief Analytics Officer)に就任。フリーランスでは、コンサルティング、勉強会、執筆などで活躍している。主な著書は『...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/26 15:07 https://markezine.jp/article/detail/15254

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