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トーマス・ダベンポートが語る“アナリティクス3.0”、「Google アナリティクス プレミアム」は次のステージへ

 NRIネットコムの山田輝明です。年に一度サンフランシスコで開かれる「Google アナリティクス サミット 2013」に参加し、今までのサミットとの大きな変化を感じました。Webアナリストの視点から、Google アナリティクスの今後の動向と筆者が考える視点についてまとめます。

イベントとして進化した「Google アナリティクス サミット 2013」

 今年もサンフランシスコで開催された「Google アナリティクス サミット 2013」に参加してきました。Google アナリティクス プレミアムリセラーのNRIネットコムとして3回目の参加になり、日本のGoogle アナリティクスパートナーでは古参となります。

 これまでのサミットを振り返ると、2011年には「Google アナリティクス プレミアム」が発表され、2012年は「ユニバーサルアナリティクス」「Google タグマネージャー」が発表されました。ウェブのデータ解析に携わる者としては、毎年どんな革新的な機能が発表されるのか、非常に楽しみなイベントです。

 そして2013年も期待を裏切らないサミットになりました。今回は提供側、サポート側、利用側の3つの視点でのセッションが意識されており、これはサミット自体の進化と言えると思います。今回は、このサミットの変化と、それに歩調を合わせるように進化する「Google アナリティクス スタンダード (無料版)とプレミアム」に焦点を当てたいと思います。

ユーザー企業に向けたメッセージ「Marketing Analytics 3.0」

 今回は外部のスピーカーセッションが多いのも特徴です。ハーバード・ビジネス・レビューへの寄稿や、著書『分析力を武器とする企業』で知られるトーマス・ダベンポート氏も今回のサミットの初日に登壇。「Marketing Analytics 3.0」と題した講演で、マーケティングにおける分析手法の変化の系譜から、現在の“アナリティクス 3.0”に言及しました。

「Marketing Analytics 3.0」について語るTom Davenport氏
「Marketing Analytics 3.0」について語るTom Davenport氏 

 「アナリティクスはバックオフィスのものではない。企業における誰もがデータに触れる必要がある。データはリアルタイムで活用し、マーケティングに組み込んで活用していくべきもの」と語り、アナリティクスの一般化を強調しました。

 その後もフォレスターリサーチ、大学教授などによる、解析データをもとにしたプレゼンが繰り広げられました。調査会社や大学でもウェブの解析は一般的になっており、もはや解析専門の人がやるものではなくなってきたということを実感しました。

解析の一般化と“アナリティクス 3.0”

 今回のセッションを、ウェブの解析に携わる私なりの言葉でまとめると、まず「解析の一般化」が広がっているということです。もはや解析ツールの導入選定段階ではありません。今回のサミットのテーマ(Access, Empower, Act)でもありますが、解析ツールの導入は当然、そこからさらに考える、議論すべきポイントは進んでいます。いかに企業内のあらゆる人が活用し、アクションにつなげ、ビジネス拡大を目指すか。これが今回のサミットが伝えるテーマなのです。

 今までのサミットは、多くの時間をGoogle アナリティクスの機能、サービスの進化の紹介に費やしてきました。しかし、今回は、外部のスピーカーを呼び、利用企業を交え、企業の誰もが必要な時、必要なデータを活用する“アナリティクス 3.0”が語られました。

 企業内にアナリティクスへの意識が根付いている今、次のステージとしては、自社と競合他社、あるいは他業種など、さまざまな業界のアナリティクス動向、もしくは学術的に考えるアナリティクスの情報を世界の聞き手は求めています。国内の企業の担当者も、ぜひ次のアナリティクスへステージを推し進めていく時だと考えます。

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この記事の著者

山田 輝明(ヤマダ テルアキ)

NRIネットコム株式会社 クラウドテクニカルセンター 副センター長 兼 営業DX推進担当

2009年にNRIネットコムに入社。デジタルマーケティング事業を立ち上げ、特にGoogleアナリティクス、デジタル広告に関するビジネス拡大に注力。2018年にNRIネットコムから一旦退出し、株式会社MeeCapを設立、スタートアッ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/10/25 11:00 https://markezine.jp/article/detail/18718

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