日本オラクルは、8月19日、クラウド型マーケティング・プラットフォームである「Oracle Marketing Cloud」を発表した。同発表に合わせて、アンダーズ東京においてローンチイベントが開催された。マーケティング担当者を中心に、多くのデジタルマーケティング関係者が集った。
グローバルでのインターネット広告への支出額合計は約14兆円(2014年)、そして日本においては約1兆円(2013年)とされており、順調に拡大している。また米ガートナーによると、2017年にはCIOよりもCMOが使うITへの投資額が大きくなると予測されている。
デジタルマーケティングへの取り組みの重要度が増すとともに、マーケティング担当者は顧客の嗜好やニーズに合った情報を発信し、顧客との長期的で良好な関係の構築に注力することが求められている。しかしその一方で、マーケティング・ツールは複雑化し、部門ごとにデータが分断されていることから、「ROIを定量化てきない」「チャネルを横断して統一したメッセージを顧客に送りたい」「チャネルを横断して顧客データを把握できていない」といった課題に向き合っている。そんなマーケティング担当者の業務をシンプルにし、顧客視点のメッセージを届けることを可能にするのが、この度発表された「Oracle Marketing Cloud」だ。
オラクルはこれまで、マーケティングオートメーションツールを提供していたEloqua(エロクア)やB2Cマーケティングツールを提供するResponsys(レスポンシス)など、マーケティング・テクノロジー企業・サービスを積極的に買収してきた。
そしてそれらを包括的に集結させたのが「Oracle Marketing Cloud」だ。クラウド型マーケティング・オートメーション・プラットフォームの「Oracle Eloqua」、クラウド型クロスチャネル・マーケティング・プラットフォームの「Oracle Responsys」、クラウド型ソーシャルメディア管理ソリューションの「Oracle Social Cloud」、そしてクラウド型データ・マネジメント・プラットフォームの「Oracle BlueKai」で構築されている。
日本に先駆けて、全世界ですでに約2,800社の顧客が同サービスを利用しているという。同社のケビン・エイクロイド氏は、「世界をリードするソリューションとして『Oracle Marketing Cloud』を推進し、また日本におけるビジネスの成功の上で必要となる支援を行っていく。市場でオラクルがすでに獲得している評価を土台に、私たちが日本のマーケティングのリーダーに信頼されるパートナーとなれれば」と述べた。
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