前回のおさらい
ミレニアル世代を中心とした生活者に無視されず、興味を引きつける広告の出稿ノウハウを、Twitter広告に絞ってお伝えする本連載。前回記事では、広告主にとっての「新規顧客獲得の重要性」、それに対して「負のスパイラルに陥りやすい背景」を説明しました(詳細はこちら)。
また、ミレニアル世代のほとんどは「広告がこの世になければ世界はよりよい場所」になるが、「広告が邪魔ではなく興味を引きつける場合は受け入れる」と回答(出典:Maru/VCR&C, July 2016, as cited by eMarketer)していることから、今後一層、新規顧客との広告コミュニケーションの「質」が重要になっていくことを明らかにしました。
Twitter広告においては「投票機能フォーマット」により、興味や理解の深耕を両立し、求められるコミュニケーションの変化に対応できる可能性を提示しました。今回は同フォーマットの活用事例、具体的な活用方法、配信する際の注意点などを紹介します。
日本、アメリカの活用事例に学ぶ
広告での活用方法を解説する前に、まず、日本とアメリカにおける「投票機能フォーマット」の活用事例を紹介します。先に、アメリカで投票数が多かった投稿を見てみましょう。
Have your say on the CNN Goal of the Week:
— CNN Football (@CNNFC) 2016年11月9日
CNN放送のフットボールチャンネルでは毎週「ゴールオブザウィーク」という、一週間で最も素晴らしかったプレーをTwitter投票で決定しており、上記ツイートの回は48万人以上が参加しました。
下のツイートは、米スターバックスが投票機能を活用し「チャイラテを飲んだ一口目にどんな気持ちになる?」という質問を投稿。11万人以上が参加しました。
The first sip of a chai latte feels like:
— Starbucks Coffee (@Starbucks) 2016年10月31日
次に、日本国内で人気の高かった二つの事例を挙げます。一つは、グリコ「プッチンプリン」45周年を祝う「プッチン国民投票」の一環で投票機能を活用した事例。このツイートには、45万以上の票が集まりました。
あなたはプッチンプリンを食べる時、お皿に"プッチン"して食べる?それともそのまま食べる?「プッチン®国民投票」実施中!今すぐ投票しよう!#プッチンする派#プッチンしない派https://t.co/moXieKIzPY
— プッチンプリンキャンペーン (@pucchin_jp) 2016年11月7日
※投票だけではプレゼントキャンペーン応募にはなりません。
二つ目は、スタートトゥデイの事例です。同社代表取締役社長の前澤友作氏は投票機能を活用し、命名権を獲得したZOZOマリンスタジアムの新ロゴを決定すると発表しました。最初は3案で投票を行い、その後、上位2案でもう一度投票機能を使い決定しました。
「ZOZOマリンスタジアム」のメインロゴを投票で決めたいと思います。スタジアム正面に設置されます。ロゴ候補は下記URLをご覧ください。皆様の一票よろしくお願いします!https://t.co/y6F2UE0n0o
— 前澤友作 (@yousuck2020) 2016年11月30日
これらの事例からもわかるように、企業のブランディングはもちろん、利用者と一緒に意思決定を行う事例も出てきています。利用者が自ら関わったことにより、投票以前のブランドとの関係性が変化し、当事者意識を醸成する結果にも繋がるので、新規層はもちろん、既存のファンとの関係性構築にも有効といえます。