ユーザーのニーズがわかると、商材調達や営業にもメリットが
検索のパフォーマンスの高さ以外に、導入によって得られた効果をGDOの両氏に聞いた。すると導入前に比べ、ユーザーのニーズがはっきりわかるようになったという。
「導入以前は、検索をどう使われているかが把握できていなかった。しかし、検索という行動にはニーズが表れます。検索で何を探しているかレポーティングできるようになったのは大きいですね。
たとえば、何月にプレーする予定か、昼食付きがいいのか、何名のプランか。これらのデータを集約して、ゴルフ場に営業を行う部隊に展開するといったことができます」(武田氏)
GDO、新たに検索機能を強化
「弊社としては検索機能を強化し、他社にはないサービスに成長させたいと思っています」と意気込む荒川氏。GDOでは、2016年から新しい取り組みとして、プラン情報やゴルフ場の各種情報にもヒットするフリーワード検索機能を追加した。これまで条件を選択して検索していたのに対し、より自由度が高まる。この仕組みも、ゼロスタート協力のもと実装したという。
今後、この新機能の精度を上げて、最終的には「千葉 安い 車で2時間以内」といったキーワードでも目当てのプランがヒットする環境の構築を目指す。
「フリーワード検索は、ユーザーの要望が一番現れやすいので、そのデータを蓄積し、分析にも活用したいと思っています。
たとえば、直近でおもしろかったのが、ゴルフ場予約の検索にもかかわらず、プロの選手名を入れて検索する方が一定数いました。ここから、その選手がツアーで回った、練習で使っていた場所を利用したいというニーズが読み取れます。それに合わせた情報を用意していきたいです」(武田氏)
コールセンターへの活用にもメリットが
この検索エンジンは、Webサイトだけでなく、スマートフォンアプリやコールセンターでの予約にも使われているという。
「コールセンターでは、オペレーターがこの検索エンジンを使って、ゴルフ場の代行予約をしています。この電話対応をいかにスピーディーに終わらせられるかは、売上に直結するところ。間が悪いと電話を切られてしまいますし、希望のプランがなくても、瞬時に似たプランを提案できるかどうかが鍵なんです。でもメンバーからは、導入以前に比べてすごく速くなったし、今まで取りこぼしていた予約を取れるようになったという声が多数届いています」(荒川氏)