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デジタル領域のプロ組織「博報堂デジタルイニシアティブ」で働く意義とは?広告会社/メーカー出身者に聞く

 博報堂DYグループの戦略組織として、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社に設置されている「博報堂デジタルイニシアティブ」(以下、HDI)。デジタル広告領域のプロフェッショナルが集まるHDIで、実際に働いているのはどんな人たちなのでしょうか。また、HDIに参加する意義とは? キャリア記事の連載を複数担当し、多くのマーケターへキャリアの取材を行ってきたMarkeZine副編集長、道上がリアルな声を伺ってきました。

より深いデジタルの経験を求めて

道上:最初にお二人がHDIに入る前のことを伺えればと思います。「前職での業務」、「転職を考えた理由やきっかけ」、「何故HDIを選んだのか」の3つの観点からお話いただけますか。

甲矢:私は2016年の新卒入社で総合広告会社に勤務し、主にテレビビジネスを担当していました。社内異動で1年ほど営業を経験し、デジタルも少し経験しました。その際、「これからもテレビのビジネス、メディアビジネスをしてきたい」と思ったんです。そのためには、伸長メディアとして外せないデジタルの深い経験が必須だと考え、転職を決意しました。HDIを選んだ理由は、デジタルの専門知識をしっかりつけながら、自分のテレビに関するナレッジを活かした提案ができる戦略組織だったからです。

博報堂デジタルイニシアティブ ビジネスデザイン本部 SBG営業局 第一営業部 甲矢直也氏
博報堂デジタルイニシアティブ ビジネスデザイン本部 SBG営業局 第一営業部 甲矢直也氏

道上:前職にいてもデジタルに関する業務は経験できたのですよね。それでも、HDIに新天地を求めたのは何故でしょうか?

甲矢:前職ではデジタルに特化されていませんでした。HDIなら、デジタルに特化したチームで、専門的な深い知識が身につくと思ったのです。

事業会社のマーケターからHDIへ転職した理由とは?

道上:安藤さんはいかがですか?

安藤:私は飲料メーカー出身です。最初の約1年は営業で、その後は4年半ほどマーケティング職でした。商品の企画立案から中身、デザイン、プロモーションのディレクションまで幅広く業務に携わっていました。その中で、デジタルのコンテンツや広告に関わることが増え、データを使ったマーケティング分析やマーケティングコミュニケーションの力をつけたいと思ったことが転職の一番大きな理由です。デジタル広告は数字を客観的根拠にして納得感のある提案や課題解決ができるので、興味がありました。

博報堂デジタルイニシアティブ パフォーマンスデザイン本部 ディスプレイコンサルティング局 第一コンサルティング部 安藤咲季氏
博報堂デジタルイニシアティブ パフォーマンスデザイン本部 ディスプレイコンサルティング局 第一コンサルティング部 安藤咲季氏

道上:支援会社に新卒で入社して、事業会社のブランドマネージャーなどを目指すマーケターが多い中、安藤さんは珍しいご経歴ですね。事業会社でマーケティングも経験できる状況下にあって、支援会社に入ろうと思ったのは何故ですか。

安藤:提案を受けて意思決定をすることも大切ですが、自分で提案内容を考えて相手に選んでもらうことで、知識やノウハウを得られ、深いスキルが身につくと考えた点が大きいですね。

前職の経験×社内の豊富なデジタル知識=HDIでの活躍

道上:では、実際に現在HDIではどのような業務を担当されていますか?

甲矢:今は金融系のクライアントを担当しています。キャッシュレス決済サービスの店舗導入や、金融アプリのダウンロード獲得などを目的としたデジタル施策の戦略立案から構築、実行までを総合的に受け持っています。博報堂のビジネスプロデューサー(営業)とタッグを組み、デジタル領域におけるフロントラインとして対応しています。

安藤:私は今、主にディスプレイ広告の運用コンサルティングと、運用ディレクション業務に就いています。具体的には、コミュニケーションプランをもとに、メディアの選定をしたり、プランニングをしたりします。広告の運用も実際に行い、効果検証をして次の改善につなげる、一連の運用が業務です。業種を問わず、ディスプレイ広告の案件を担当しています。

道上:一口にデジタルと言っても、お二人の担当業務は大きく異なるんですね。HDIの間口の広さを感じます。前職での業務が役立っている部分や、反対にHDI入社後に蓄積されていると感じるスキルやナレッジはどのようなものがありますか?

甲矢:テレビとデジタルというメディアの差はありますが、前職のおかげで広告会社としての大まかな仕事の流れは把握していたので、その知識を横展開しています。デジタルの経験自体は浅かったのですが、転職してすぐにフロントに立たせてもらえました。業務として提案と報告を繰り返すたびに、新しい知識が身についている実感があります。たとえば、検索広告の仕組みといった基本から、提案のコツ、クライアントの求めるベネフィットを理解する姿勢などですね。

 また、HDIは特にデジタルの情報が豊富です。最新情報がメールで共有されたり、社内セミナーも開催されたりするので、そこでも知識を蓄積できます。直属の上司や同僚もプロフェッショナルばかりなので、その人たちの働き方を見ながら自分のものにしていけている感覚があります。

安藤:私の場合は、クライアント側からご提案側に移ったので、運用面での知識や経験値が少ないところからのスタートでした。一方、クライアント側の温度感を知っているので、運用コンサルティングの立場でいながら、広告配信の先にある最終的なゴールを常に意識できている点は前職から得た強みです。

 また、クライアント側は、やりたいことを言語化できないことも多いです。そこをヒアリングして、明確な言葉にしてあげて具体的な提案に落としこんでいく一連の流れは、ナレッジとして貯まってきています。

戦略組織ならではの「柔軟性」と「スピード」

道上:HDIはDAC・博報堂DYメディアパートナーズ・博報堂の3社からデジタル広告領域のプロフェッショナルが集結したDACの戦略組織ですが、そのメリットを感じられるときはありますか?

HDIは博報堂DYグループのアセットをフル活用してクライアントの課題を解決する
HDIは博報堂DYグループのアセットをフル活用してクライアントの課題を解決する

甲矢:業務領域を超えた提案と課題解決ができるところが魅力です。私は基本的にダイレクト領域を担当しているのですが、クライアントからTVerやAbemaTVのような、OTTサービスを利用したブランディングや認知領域の施策をしたいとリクエストを受けたことがあります。その際は博報堂DYメディアパートナーズと連携し、加えて自身が前職で培ったテレビの経験から、テレビ局の考え方や仕事の流れを踏まえた上で提案まで持っていくことができました。

安藤:私の場合は、博報堂DYグループが管理している様々なデータを広告配信のプラットフォームに連携させるといったデータの活用ができています。各部署の専門部隊と広告配信を行い、その結果から課題点などを共通認識として確認できる点も戦略組織ならではだと感じます。さらに、実施までのスピードも速いですね。

道上:ビジネスでやりたいことが浮かんでも、自分のチームだけでは実現が難しいことも多いと思います。各社の専門組織と連携できるのはいいですね。

甲矢:そうですね。グループ間での連携が前提になっているので、非常に相談しやすい環境だと思います。

高レベルなプロ集団だからこそのフォロー体制

道上:安藤さんはマーケティングのご経験は豊富でもデジタル領域については、ほぼ未経験の状態での転職ですよね。デジタルに強い広告会社に中途入社するのは不安だったかと思いますが、その点はいかがでしたか?

株式会社翔泳社 MarkeZine編集部 副編集長 道上飛翔
株式会社翔泳社 MarkeZine編集部 副編集長 道上飛翔

安藤:入社後に3ヵ月間、社内でしっかり専門研修を受けました。本当に初歩的な「デジタル広告とは」というレクチャーから始まり、各媒体の知識を得て、実際のプランニングのシミュレーションに課題として取り組みます。最終的には実際のメディアプランを組み立てて、講師から鋭い指摘を受けながら提案するという模擬プレゼンを経験しました。研修のおかげで、配属後もギャップなく業務に取り組めましたね。

道上:きちんとフォローする仕組みがあるのは良いですね。甲矢さんは先程、同僚や上司の仕事から学べているとおっしゃっていましたが、HDIではどのような方々が働いているんですか?

甲矢:新卒で入った人たちは、ずっとデジタルを専門的にやっていて、若い年次から主導権を持ちながらフロントに立って経験を積んでいます。一方で中途の方も非常に多く、それぞれが培った過去の経験を活かしながら働いています。皆さん優秀なので、刺激を受けています。

安藤:あと、人柄として妥協しない人が多いですよね。デジタル領域は本当に変化が速くて、3ヵ月前の情報が古いこともあります。常に最新の情報をキャッチしながら、最適なプランを提案する姿勢がやはりすごいと感じています。

モチベーションを保てる環境と仕組み

道上:少しプライベートなことをお聞きしますが、ワークライフバランスの観点ではHDIという環境をどうお考えですか?

甲矢:転職直後の半年から1年間はストレッチ時期だと考えているので、私としては仕事に注力して頑張りたい気持ちです。ただ、会社としては休暇の取得を推奨していて、休んだ人の分をチームでカバーするという意識があるので、きちんと休養もできています。

安藤:そうですね。もちろん忙しいときもありますが、甲矢さんがおっしゃるとおりきちんと休める会社なのでメリハリがあります。働き方もリモートワークや在宅勤務など、自分に適した方法を選べていますね。休みの面だと、業務も引き継いで、休暇が取れる「フリーバカンス制度」が年に5日間あります。リフレッシュできて「また仕事に励むぞ」と頑張れます。

甲矢:フリーバカンス制度に対しては、正直なところ、入社当初は「本当に休めるの?」と疑っていました(笑)。でも実際に制度を利用している人が多いです。

道上:業務を引き継いでもらえるのはいいですね! クライアントと向き合う仕事だと、休み中でもつい仕事が気になってしまうこともあると思います。

甲矢:入社して間もなくの「斜め上ランチ」も印象的でした。違う部署、違う年次の人たちと少人数で行うランチ会です。リモート下での転職でしたが、おかげで打ち解けられ、安心して入っていけました。困ったとき、ちょっと質問できる相手が見つかりましたね。

安藤:各本部で上期と下期の年に2回、「体系化」や自分たちのチームが期中に発揮した「ベストパフォーマンス」など各テーマに沿ってプレゼンテーション対決を行う「アワード制度」もあります。本戦は生中継されるので視聴しているとモチベーションが上がり、チームとしての一体感も創出されます。

 他にも、LSP(ライフサポートプログラム)という福利厚生もユニークだと思います。自分でカスタマイズできるポイント制度で、いろいろな還元率があり、ライフスタイルなどに応じて自分の使いたいものに振り分けられるんです。

道上:様々な制度があるのですね。総合的に、入社前と入社後でのギャップはありましたか?

甲矢:私は経験が浅かったので入社前は不安も多くありましたが、刺激もサポートもある環境は期待値以上だと感じています。

安藤:変な表現なのですが、プロフェッショナルでレベルが高い集団なので、仕事以外は冷淡な人が多いのではないかと思っていました。実際に入社してみると真逆で驚きました。コミュニケーションを仕事にしているからこそ、社内でも活発にコミュニケーションが行われています。この点はいいギャップの1つですね。

さらなるステップアップを

道上:では最後に、今後のキャリアの展望やHDIで実行してみたいことなどをお伺いできますか。

甲矢:実は私は昔からテレビが好きで、先程言ったようにテレビに関わる仕事をしていきたいと考えています。HDIではデジタル施策に関連した経験を通して、知識をめいっぱい身につけて土台を作りたいです。その上で、前職で身につけたテレビの知識と掛け合わせて、ゆくゆくは博報堂DYグループが提唱している、AaaS(Advertising as a Service)を活用したテレビ×デジタルの施策に携わりたいと考えています。

安藤:私は現在、クライアントからは一番遠い存在だと思います。反面、広告の現場に一番近い場所だからこそ見られる数字や、気づける変化がたくさんあります。多くを学んで、広告効果を最大化できる新しい提案を常にできる人材になりたいですね。

道上:進む道がまったく違うお二人でも、成長できる環境が整っているのですね。お話を伺っていて、前職の知識を活かしつつ、デジタル領域でさらにステップアップできる場所がHDIなのだと感じました。本日はありがとうございました。

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 進化を続けるデジタルマーケティング。その最前線に立つために生まれた「博報堂デジタルイニシアティブ」は、博報堂DYグループにおいて、マス・デジタル横断でのメディア投資効果の最大化を図るメディアDXを担います。現職の経験を、HDIでさらに活かしてみませんか?

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この記事の著者

那波 りよ(ナナミ リヨ)

フリーライター。塾講師・実務翻訳家・広告代理店勤務を経てフリーランスに。 取材・インタビュー記事を中心に関西で活動中。

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2022/08/24 13:04 https://markezine.jp/article/detail/39373