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リクルートのマーケターに聞く、キャリアと組織のギモン

リクルート流!メンバー個人のキャリアを伸ばすための、マーケティング組織をデザインする考え方


 事業規模が大きくなるにつれ、マーケティング組織も拡大していく。こうした中で、マーケティング組織の運営に迷うマネージャーも少なくないだろう。本記事では、リクルートの石井氏にマーケティング組織をデザインする考え方と取り組みについて伺った。

自己と事業の成長を両立させる組織を目指して

──自己紹介をお願いできますか。

石井:2008年に、リクルートに新卒で入社して、マーケティングの部署に配属されました。その後、28歳の時にグーグルに転職して、約1年後にリクルートに戻ってきました。以降、マーケティングの部署でマネジメントの仕事をしています。

──現在の担当領域を教えてください。

石井:「住まい」と「SaaS」という2つの領域の、マーケティングの統括をしています。リクルートが提供するSaaSは、一般的に「Airペイ」「Airレジ」が知られているかもしれませんが、「Geppo(読み:ゲッポウ)」という業務支援ツールや、リクルートの会員基盤に関わる業務も担当しています。

──BtoB・BtoCの2つの領域にまたがってマネジメントをされているのですね。

石井:そうですね。領域はそれぞれ異なりますが、組織運営における共通の考え方として「個人の成長が組織の成長を創る」ことを念頭に置いています。だからこそ個人の成長を最優先に考えるようにしています。

 その上で、自らのキャリアを自由に選択・デザインできる環境を提供すること、知見・スキルが高まる組織のカタチを創ることを、組織戦略として持っています。

スペシャリストが評価される組織に

──石井さんは、マーケターの中でもスペシャリストを目指す人に向けて、マーケティングリード制度(以下、ML制度)の導入を進めていらっしゃいました。制度導入の背景を伺えますか。

石井:ML制度は、「スペシャリストを任用・評価すること」「その任用者中心にナレッジシェアすること」という2つの要素から成り立っています。

 このML制度には主に3つのメリットがあります。1つ目は、高難易度のマーケティング施策ができるようになること。2つ目に、マーケティング施策に対する判断の精度が組織全体で向上すること。3つ目が、人材育成の体制が強固になることです。

株式会社リクルート マーケティング室 販促領域マーケティング1ユニット<br />SaaS領域マーケティングユニット ユニット長 石井 智之氏
株式会社リクルート マーケティング室 販促領域マーケティング1ユニット
SaaS領域マーケティングユニット ユニット長 石井 智之氏

石井:私は常々、その道を究めたスペシャリストが活躍できて、正しく評価される世界が当たり前だと思っていました。ところが、2012年に分社化してからのリクルートでは、マーケターにその枠がない部分もありました。それが導入のきっかけです。

 またマネージャーが、組織マネジメントとマーケティングソリューションの2つを、しっかり進化させていくことは、ほぼ不可能だと思ったからです。そこで、「組織の進化」と「マーケティングの進化」をけん引する人間を分けることで、より事業の精度が上がると考えたのです。

──組織にどのような変化が生まれましたか。

石井:ML制度がマーケティング室全体で本格的にスタートしたのは2017年からです。そしてナレッジシェアは、2018年頃から進め、制度として正式に導入したのは2021年くらいです。

 メンバーからの提案に対するレビューの精度が上がったこともあって、各組織のマーケティングが進化するスピードは速まりました。社内からも、「スペシャリストでも活躍できるんだ」「自分もMLになりたい」という声が出てきたことも、良かった点だと思います。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/06/27 09:28 https://markezine.jp/article/detail/40368

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