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コロナ禍で耳の可処分時間はどう変わる? 音声コンテンツの最新動向(AD)

聴取完了率96% Spotify広告の強さの理由を、最新の調査結果を基に解説

 広告に対する一般消費者の目が厳しくなって久しい。そんな中、オーディオストリーミングサービスを提供するスポティファイジャパンでは、独自の生体測定調査を行い、オーディオコンテンツに即した広告配信はユーザーから忌避されないことを証明した。広告の分野において未知なる領域に踏み出したデジタル広告プラットフォーム「Spotify Advertising」。その特徴とデジタル音声広告の効果について、同社の広告事業部が解説する。

日本でも利用が大きく広がる「Spotify」

 当社は元々、音楽コンテンツの海賊版とそのダウンロードが横行していた時代に、それらの違法行為に対するソリューションとして創業したのが始まりです。音楽コンテンツを合法的にいつでもアクセスできるサービスを構築し、そこから得た利益を権利保持者に分配する、というビジネスモデルを確立しました。これにより、アーティストは作品への対価を得られるように、人々はより便利に音楽を楽しめるようになったわけです。

 大まかなサービスの特徴としては、有料サブスクリプションの「プレミアム」と、無料で聴取できる「フリープラン」に分かれています。フリープランでは、無料である代わりに楽曲間に広告を挟み込み提供しています。

 Spotifyは、2008年に欧州でサービス提供を開始しました。2011年から米国で、2016年秋からは日本でも展開。近年はアフリカや中東などでも続々とサービスを開始し、現在180以上の国と地域で、5億人もの月間アクティブユーザーにご利用いただいています。

日常生活のより多くの場面でメディア接触が可能に

 まず、デジタル音声サービスが他と大きく異なるのは、サービスを利用する時間です。これまでのメディアでは、サービスにかけられる時間はほぼ可処分時間に限られていましたが、デジタル音声サービスの場合は、スマートフォンとイヤホン(あるいはスピーカー)を使用したオフスクリーン状態が前提のため、より多くの生活時間で接触・利用できるようになりました

 そうしたデジタル音声サービスの特徴を背景に、デジタル音声広告市場も飛躍的に成長しています。日本のデジタルオーディオ広告市場は2022年から5年間かけて11%成長し、2027年には約3億7,200万ドル(約500億円)規模にまで到達することが予想されています(IAS - The 2023 Industry Pulse Report調査より)。

 そして今回、当社は心理生理学的測定を行っている調査会社・MindProberと共同で「Sonic Science 2.0」という調査を実施しました。これは、米英両国のSpotifyユーザー計426人を対象に、「皮膚電気活動」を測定し、デジタル音声に対する聴取態度を可視化する試みです。

Sonic Science 2.0のレポートの一部【クリック/タップで拡大】

 具体的には、被験者には通勤、仕事、ワークアウトなど様々なシチュエーションで、Spotifyのプレイリストを聴いてもらい、ハンドセンサーを使って発汗量を測定。それと同時にアンケート調査を実施し「参加者の活動」「感情」「広告想起」「購買意向」などについて情報収集を行いました。

 その結果、明らかになったのは「Spotifyで音楽を聴くことで気分が高揚する」ということです。インタビュー調査では、対象者の3分の1がSpotifyを聴くことで「ハッピーな気分」になり、かつ、全体の4分の1が「落ち着く」と答えました。また、日本のZ世代とミレニアル世代の65%はデジタル音声コンテンツを一種の「メンタルヘルス」のために活用していることもわかっています。

Spotifyでは、広告の聴取完了率が96%にも及ぶ

 Spotifyユーザーの広告に対する心理的な壁が低いことは強みの一つでしょう。別の調査から、楽曲間に挟まれるSpotifyの音声広告の聴取完了率は96%に及ぶことがわかっています2023年第一四半期の「Spotify Internal Data」より)。また、Sonic Science 2.0の中で楽曲と広告が切り替わった瞬間の心理生理学的反応を調べましたが、特に広告に切り替わったからといって、心理的変化はほぼ見られませんでした。これは、ユーザーから広告が「コンテンツの消費を阻害するものではない」と判断されたといえるでしょう。

 また、その事実を裏付けるように、Spotifyのユーザー数は加速度的に増えており、それにともなう音楽やポッドキャストの再生時間も前年比で20%以上も増加しています。

 さらに、当社ではUIやUXに関しても積極的な投資を行っており、一人ひとりのユーザーにパーソナライズされたリスニング体験を追求しています。たとえば、先日海外で発表された「DJ」機能は、AIが過去の聴取行動からユーザーの好みの楽曲を予測し、自動的に選曲してくれるというプログラムです(日本での提供開始時期は未定)。

Spotifyの新機能「DJ」

 そしてもちろん、それらの音楽やポッドキャストは主にプロが制作したものであるため、広告主にとってはブランドセーフティの面から見ても安心して使っていただけるプラットフォームです。

生活者が消費行動を起こしやすい「特定の時間」を見つけ出す

 まず、広告ではなく音声コンテンツに対する聴取目的を見ると、前述の通り、世界のZ世代とミレニアル世代の65%がデジタル音声コンテンツを「メンタルヘルス」のために聴いていることが判明しています。また、ユーザーのプレイリストから、その時の聴取気分を推測することが可能ですが、比較的アップテンポなプレイリストを聴くことで「気分転換をしたい」と思っているユーザーや、ニュース系のポッドキャストで「移動時間を無駄なく使いたい」という大変勤勉なユーザーも多い印象です。

 Spotifyでは、こうした聴取態度や気分を推し測って、音声コンテンツのコンテキストに沿った広告を配信可能です。

Sonic Science 2.0では、75%の人が「広告のトーンがその時の活動に合っていれば、
オーディオストリーミングサービスで積極的に広告を聴く」と回答した【クリック/タップで拡大】

 なお、午前中に最も多くのユーザーがSpotifyを聴くタイミングは「通勤・通学時」です。移動中にオーディオを聴いているリスナーは感情の活性化レベルが非常に高くなっており、この状態のオーディエンスに音声広告を当てたところ、ランダムに配信した時よりも通勤・通学中を狙って配信した時の方が広告に対するエンゲージメントが11.3%増、広告想起率が5.3倍と非常に高くなることがわかっています。

【クリック/タップで拡大】

 実際にクライアント様が広告出稿される際には、クライアント様が保有するデータと、当社の持つ聴取データなどを照らし合わせて提案をさせていただきます。というのも、クライアント様の商材によって、ユーザーの需要が高まりやすい「特定の時間」も異なります。そのため、各企業様に最適なタイミングを探っていければ、と思います。

没入感のあるサウンドで、深い広告体験を

 まず、押さえておいていただきたいのは、Spotifyは生活時間の中に入り込んだサービスである、という点です。そのため、どのようなモーメントで誰に聴いてもらいたいかをよく考え、それに合わせたメッセージを配信することがSpotify広告における最重要課題になります。

クリエイティブのベストプラクティス【クリック/タップで拡大】

 また、クリエイティブに関していえば、動画広告とディスプレイ広告は既に成熟した広告フォーマットであり、ほとんどの企業が十分なアセットをお持ちだと思います。けれども、音声広告に関してはあまり多くの企業が知見やクリエイティブを持っているわけではないため、新規性がある領域だといえるでしょう。

 実際に、音声広告というのは非常に自由度が高いものです。なぜなら、3Dオーディオの登場により、イヤホンを通じてあたかも現実に聴いているかのような臨場感ある空間を演出できるようになったからです。場合によっては、映像よりも自由度が高いのではないかと思うことさえあります。なぜなら、音声で想起させるということは、視覚以上に豊かな情景を3D的な音場でイメージさせることにもつながるからです。そこで何を表現するかというクリエイティブ的な可能性は、大いに広がっています。

 ただ、現段階ではそこに一足飛びに向かうよりも「正しい生活サイクルの中で、正しいタイミングで、正しいメッセージを届けること」が重要です。メッセージはわかりやすく、最小限に留めることをおすすめします。没入感のあるサウンドにすることでリスナーの注意を引くことも、広告効果を高める重要な要素です。そうした基本を押さえてスタートすることで、その先にある可能性をいくらでも追い求めていけると思っています。

 よりイメージしやすくするために、音声広告のサンプルをご紹介します。同じ化粧品の広告ですが、リスナーの気分やモーメントに合わせて配信できるようにそれぞれテンポや曲調を変えています。ぜひイヤホンで聴いてみてください。

購買行動への「ラストワンマイル」を掴み取る

 繰り返しにはなりますが、Spotify広告は、日常生活のより多くの場面に広告を入り込ませることのできる新しい媒体です。この新しい可能性を、企業様のマーケティング活動に活かしたいと思います。そのためには、生活サイクルの中で一番消費行動を喚起しやすい時間を、クライアント様とともに見つけ出したい、と強く思っています。

 しかし、意外なことにマーケターの皆さんとこうしたお話をすると「そんなことは考えたこともなかった」という返答をいただくことが多いんですね。なぜかというと、メディア接触時間は従来、日常生活の中でもスクリーンを見ている時間内のみに存在していたからです。そのため、生活者の限られたメディア接触時間というパイをテレビやWebなど様々な媒体が奪い合っていました。

 しかし、デジタル音声広告は日常生活のあらゆる場面で生活者に接触していただける──そこが最大の強みです。そして、特にSpotify広告は、生活者からの広告に対する心理的ハードルが低いことが先のMindProberとの共同調査の結果からもわかっています。

 現在、Spotifyは日本の広告市場への積極的な投資を始めたところです。これから多くの企業様とタッグを組み、購買行動への「ラストワンマイル」を掴み取っていただけるような世界を目指していきたいと思います。

「Sonic Science 2.0」最新調査レポートのDLはこちらから

Spotify AdvertisingではSonic Scienceというテーマで、音がリスナーに与える影響と広告効果の変化についての科学的な年次調査を実施しています。最新のレポートをダウンロードして、マーケティング計画にぜひご活用ください。

Spotify Advertising 「Sonic Science 2.0」特設ページ

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この記事の著者

三ツ石 健太郎(ミツイシ ケンタロウ)

早稲田大学政治経済学部を2000年に卒業。印刷会社の営業、世界一周の放浪、編集プロダクション勤務などを経て、2015年よりフリーランスのライターに。マーケティング・広告・宣伝・販促の専門誌を中心に数多くの執筆をおこなう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:スポティファイジャパン株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/05/19 11:00 https://markezine.jp/article/detail/41802