企業のサイトリニューアルに、よくある誤解とは
前回の記事では大変多くの方にご覧いただきありがとうございました。今回は、「サイトリニューアルとSEO」についてお話しさせていただきます。
「せっかくデザインを一新したのに、検索流入が激減した……」
「サイトリニューアルをすれば検索順位が上がると思っていたのに……」
そんな悲痛な声を、SEOの現場では何度も耳にします。実際、SEOが考慮されないままリニューアルされたことで検索順位が下がり、その原因調査と回復のためのご相談を承ることもあります。
私がご支援で携わった中でも、サイトリニューアル直後に検索流入が半分以下まで減少してしまったあるお客様が印象深く記憶に残っています。「リニューアルしたのだから上がると思ったのに」と、パートナーの制作会社様と半年以上にわたり模索した末、弊社へ原因特定調査のお声がけをいただいたお客様です。

上記は検索流入の12ヵ月間の推移グラフです。元の水準に戻るのに半年ほどかかっています。
こういった問題の根本には、「リニューアルすればサイトが良くなる=Googleからの評価も向上し順位が上がる」という、一見正しそうに思える誤解があります。しかし、検索エンジンは見た目の美しさや整理された情報だけではなく、サイトの全体構造や、Googleにとっての読み取りやすさといった観点でも評価しています。
さらに、リニューアル前のサイトからの「評価の引き継がれ方」のように専門的なSEOも関係しているため、むしろリニューアルが原因で評価がリセットされることがあるのです。
なぜサイトリニューアルで順位と検索流入が悪化するのか?
「デザインを一新し、UI/UXも改善したのに、検索順位が下がった」
こんなケースをよく耳にします。一体、何が原因なのでしょうか?代表的な原因は以下の11個のポイントにあります。

サイトの特性によって、上記以外のポイントも存在します。その中でも「URL構造の変更、リダイレクト漏れによる影響」「コンテンツの整理・削除による影響」の2つのポイントにフォーカスしてお話しします。