東アジア発の広告祭「AD STARS」
はじめに、私が「AD STARS」に参加したきっかけをお話します。AD STARSとの関わりを持ったのは、AD STARSの学生部門YOUNG STARSに参加することになったからです。 YOUNG STARS部門は、大学生3~4名一組のチームで、広告企画の課題(今年は、自殺防止のTVCM案)に24時間という制限時間で取り組むというコンペティションです。韓国を中心に、台湾、日本のチームで、全部で20弱のチームが参加しました。
さて、「AD STARS」について簡単に紹介していきましょう。「AD STARS」は今年がはじめての開催です。世界の広告祭と比べると規模は劣りますが、以下のようなミッション掲げています。
参加国は、ほぼ韓国、次いで、日本、台湾、中国という割合です。ちなみに、アジアには伝統があり、規模も大きい「Adfest」(Asia Pacific Advertising Festival)という国際広告祭があります。さらに2009年から「Media Spikes」という国際広告祭が、カンヌ国際広告祭の運営事務局と共同で、「Spikes Asia」という新しいアジアの広告祭を立ち上げました。【注1】その結果、アジアには、複数の国際広告祭が乱立する状態になります。【注2】そういった中で、AD STARSはどういった立ち位置を保とうとしているのでしょうか。
【注1】当初は、カンヌ国際広告祭事務局単体で、「アジア・タイガー・アワード」を立ち上げる予定だったようですが、既存のアジアの広告祭であるMedia Spikesとの連携で、Media Spikesをベースに新しい賞Spikes Asiaを立ち上げることに落ち着いたようです。(参考記事:Haymarket and Cannes Lion reinvent Asian ad awards)
【注2】AdfestとMedia Spikesへの出品は、アジア太平洋地域で展開された広告に限定されていますが、AD STARSは、限定されないので、厳密には、AD STARSは「アジアの」広告祭ではありません。