ヤフーは、インターネットの健全で豊かな発展に寄与することを目的に、インターネットのさらなる可能性を調査・研究する「Yahoo! JAPAN研究所」を4月1日に設立すると3月26日発表した。研究所長には、ヤフー株式会社代表取締役社長の井上雅博氏が、最高技術顧問には村井純氏(学校法人慶應義塾常任理事 兼 慶應義塾大学環境情報学部教授)が就任する。
移り変わりの早いインターネット業界。Yahoo! JAPANのサービスが開始されたのは11年前の1996年、日本法人のグーグル株式会社が設立されたのは2001年と、ネット業界の両雄と言えどもその歴史は浅く、今後もイニシアチブを握っていけるかどうかは不透明だ。「Yahoo! JAPAN研究所」の設立は、次世代のネット業界をリードしていくというヤフーの意思の表れかもしれない。
この研究所では、技術の進歩やインターネットのさらなる可能性を創造し、生活必需情報を「誰でも、どこからでも、簡単・安全・確実に」手に入れることができる、次世代インターネット技術の研究などを行う。具体的な研究活動は、以下の3つが軸になる。
1.社会インフラとしてのインターネットの発展を模索する「インターネットの今後の予測」
2.科学技術の発展への貢献をめざす「基礎研究」
3.新規事業分野の開拓や既存事業分野の競争力強化を目的とした「応用・商用研究」
個々の研究は、Yahoo! JAPANの各サービス部門や米国Yahoo! Inc.の研究所「Yahoo! Research」、国内の産官学の各研究機関・組織とも連携し、米国「Yahoo! Research」へは、技術交流を目的とした短・中期的な研究者派遣も予定している。研究テーマ設定にあたっては、研究所内やYahoo! JAPANの各サービス部門からの提案に加え、社外の企業・団体とのコラボレートによる共同テーマ設定も予定しているという。