Webでコンバージョンだけでなく、認知・エンゲージメントもカバーしていく時代に突入
これまでWebでのマーケティングと言えば、コンバージョン数や獲得単価を中心に見られることが多かった。ブランディングや顧客エンゲージメントの向上といったアクションに至るまでの前段階は、依然としてテレビや雑誌などに任せる企業ばかりだったが、動画やソーシャルメディアが普及してきたことで、Webで一貫してマーケティングを行おうと考える企業も増えてきたという。
テレビよりも費用を抑えて動画を作り、コンバージョン目的だけではなく、口コミが期待できる役に立つコンテンツや知識を深められるコンテンツなども用意してソーシャルメディアでの露出をねらう。ソーシャルメディアで認知を高めて、自社サイトへのトラフィックを確保できたら、さらに顧客エンゲージメントを高められるコンテンツを定期的に見せてリピート率・ロイヤリティを上げる。そして最後に刈り取っていく。
アメリカなどでは、そんなマーケティングプランを描き、成功を収める先進的な企業が続々と現れている状況だそうだ。
「今までブランディングはテレビでしかできませんでしたが、それがWebでも費用対効果よくできるようになりました。別の視点で考えると、自社サイトにトラフィックを集める限界が見えてきた中で、ソーシャルメディアを活用して認知度を高めようとする企業が増えてきています。口コミを誘うのにはテキスト+画像よりも動画の方が効果的。Facebookで口コミされているコンテンツの40%は動画だと言われています。ECサイトや消費財メーカーのサイトなど、これまで購買のタイミングでしかユーザーと接点のなかったところに、ライフタイムバリューを意識して、動画を使ってエンゲージメントを高め、買い物と買い物の間を埋めていく。リピート率を高めて他社ではなく自社を訪れてくれるようにして、市場占有率を上げていく。そのためにはコンバージョン目的の動画だけではなく、教育的なメッセージや役に立つ情報を伝える動画も出していくことで認知度・ロイヤリティを高めようとする企業が増えてきています」(須賀氏)