動画を活用したい!企業ニーズ急増の背景
事業や商品PRのみならず、商品の使い方の解説、IR説明、あるいはEラーニングやプレミアム性の高いライブ映像など、今や動画配信は多種多様なジャンルで展開されている。インフラの安定化やスマートフォンなどデバイスの多様化によって、生活者の側もいつでもどこでも動画を気軽に楽しめる環境が整いつつある。
企業のWeb戦略を包括的にサポートしているオーク代表取締役の梶谷千鶴氏は、「今年は『動画を活用したい』という企業からの問い合わせが急激に増えている」と話す。
「特に、PCだけでなくスマートフォンでも見られるようにしたいという希望は非常に多いですね。また、動画視聴自体が一般化したからこそ生活者の見る目も厳しくなり、画質が粗かったり内容が乏しかったりするとすぐに離脱してしまいます。それにどう応えていくかが、今考えるべきポイントになっています」(梶谷さん)
生活者の変化と連動するかのように、今年10月にGoogleはYouTubeの検索アルゴリズムを変更。再生回数ではなく再生視聴時間が多いものがより検索で上位表示されるようになった。これまでは、たとえ数秒で停止されても再生ボタンが多く押されたものが優位だったが、現在はより長く見られているものが優位になっている。つまり、動画コンテンツとしての質がダイレクトにSEO対策に結びつくようになったわけだ。
動画コンテンツマーケティング先進国の事情
日本よりも動画マーケティングの活用が進んでいる欧米では、Forrester Reseach, Inc.のレポート”Boost Your Content Ecosystem With Dideo”によると、動画コンテンツが最も生活者に受け入れられているコンテンツであることが明らかに。
また、動画コンテンツはインターネット広告に匹敵する生活者への影響力を保持している。
これからは、オウンドメディアの動画コンテンツを軸に、ソーシャルやサーチやディスプレイなどのインターネット広告へ波及させていくモデルにシフトしていく。