どこまで画質にこだわるべき?動画における3つのタイプ
しかし、どんな動画にも潤沢な制作コストをかけられるわけではない。また、今ではスマートフォンで簡単に撮影しYouTubeなどの動画共有サイトにそのままアップすることもできるので、場合によってはスピードを重視するほうがいいときもある。
「私たちがサポートしている企業の事例では、動画の内容からじっくり相談しながら画質にこだわって制作するケースもあれば、ハンディカメラやスマートフォンを使って自社内で撮影しCMSで次々とアップしているケースもあります。どのような制作、配信なら効果が上がるかは動画の目的とターゲットのニーズによるので、それを見極めることが大事です」(奥田さん)
では、その見極めはどのようにすればいいのだろうか。オークによると、現在Web上で企業が配信している動画のタイプには、次の3つがあるという。
- 宣伝PR目的の動画:事業や商品のプロモーションなど
- 補助的な動画:“テントの張り方”といった商品購入者向けのチュートリアルなど
- プレミアム動画:IR説明、Eラーニング、ファンクラブ会員向けコンテンツなど
高画質動画を簡単に配信できるASP「Media Station」
さらにターゲットとの関係で分類してみると、PUSH型とPULL型のコンテンツに分けられる。例えば、(1)はPUSH型のコンテンツであり、関心のない人に興味を持ってもらう画質や面白みが求められる。(3)についてはPULL型のコンテンツであり、顧客満足のためには高画質が求められる。そして、限られた人にのみ見せたいクローズドなコンテンツであり、コピー防止や会員管理の仕組みが必要になる。また動画の長さに関しては、(1)(2)は1~2分程度と短く収めるほうが見る側の利便性が高く、(3)はPULL型のコンテンツということもあり、長くても問題ないだろう。
そこで企業の課題になっているのが、画質についてである。前述した“スマートフォンで撮影し、動画共有サイトへ”という方法は手軽だが、画質は望めない。「プロモーション効果やSEOの向上のために(1)に分類されるコンテンツの画質を上げるのはもちろん、生活者の視聴環境が整ったことから(3)分野の動画コンテンツ作成の企業ニーズが高まっていることも、画質が課題に挙がる一因です。特に有料のEラーニングやファンクラブ向けのコンテンツなどは、画質が低いと成り立ちません」と梶谷さんは語る。
そうした企業のニーズを汲み、オークが取り扱いを開始したのが、法人向けストリーミング配信ASP「Media Station」である。