直接効果+間接効果の新指標「TCPA」
インターネット広告の効果を測る指標として、獲得効率を評価するCPA(顧客獲得単価/Cost Per Acquisition)が使われているのは、みなさんご存知かと思います。1件の獲得に対して費用がいくらかかったのかを表す、わかりやすい指標ですね。
しかし、CPAだけを重視して広告キャンペーンのPDCAを回していると、直接的な獲得以外の効果も期待される認知系の広告(例えばバナー広告やリスティング広告のビッグワードなど)は、どうしても評価が悪くなり停止対象になってしまいます。
みなさんも、認知系の広告にも一定の効果があるとなんとなく感じていると思いますが、CPAの様な表面的・直接的な指標においては、どうしても過小評価されがちです。
その解決策として、最終的にコンバージョンにつなげた広告だけではなく、その手間の広告も評価する「間接効果」も評価することで、トータルのコストが割り出せるという声がありました。しかし、間接効果自体の評価方法が確立されていなかったり、分析が複雑になるため概念のみで実用にはいたっていないのが現状です。
そこでここでは、直接効果に間接効果を包含した一元的な広告効果指標「TCPA(Total Cost Per Acquisition)」という考え方を紹介したいと思います。TCPAは、よりシンプルに、広告の組合せをコミュニケーション戦略に合わせてプランニングすることを目的として、生まれています。
TCPA は、ユーザーがコンバージョンに至るまでに経由した広告CPC(Cost per Click)を合算したものです。
CPAは“コンバージョンさせた広告”だけに注目しているのに対し、TCPAは“ユーザー単位”でコンバージョンに掛かる費用全てを計算しています。
それでは、次のページから具体的に見ていきましょう