大日本印刷は、2009年10月から2010年9月にかけて、首都圏50km圏内在住の15~69歳の男女900名を対象に調査・分析を行い、「メディアバリュー研究 ~チャネルの利用スタイル2010~」として発表した。このレポートでは、生活者がメディアと購入チャネルをどのように組み合わせて商品を購入しているかに焦点を当て、そのパターンを分析した結果、生活者が日常的に利用する購入チャネルの組み合わせは、6つのグループ(派)に大別されることがわかった。
これらのグループの中で、実際の店舗だけでなく、カタログ通販やインターネットショッピングなどを使い分ける、主婦層を中心とした「オールチャネル派」が新たに出現。このグループは、新商品への関心が高く、広範囲な商品分野を自ら決定して購入している。
また、生活者は「何を購入するか」だけでなく、「どこで購入するか」を強く意識して日々の消費行動に結び付けており、情報収集が活発なグループ(派)が、購買に対する態度も積極的で多様なチャネルを使い分けていることが明らかになった。同様に、20代を中心とするネットショッピングやモバイルショッピングの利用が活発な「ネットコンビニ派」の存在もとらえられており、彼らのライフステージの変化とともに、生活者の日常的な消費行動が大きく変化していくことが考えられる結果となった。
また、インターネットショッピングとアウトレットストア・モールの利用者が伸びる一方で、百貨店は利用者を減らすなど、生活者の購入チャネルの使い分けが進み、チャネル間の競争は激化。購入価格を強く意識する「こだわり・価格派」「ディスカウント派」のような、「価格」を意識してチャネルを選択するグループは、今後も拡大することが予想され、チャネル選択における「価格」は、引き続き重要な要素になると分析している。
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