ロシアNo.1の検索エンジンYandex(ヤンデックス)
海外ではGoogleが検索市場を制覇しているというイメージがありますが、ロシアで圧倒的にシェアを握っているのは「Yandex(ヤンデックス)」という検索サービスです。今回は、中国と共に急成長を続けるロシア市場と、ヤンデックスの特徴について探っていきます。
欧米企業が注目するロシア市場の魅力とは
まず、ロシアのインターネットユーザー数に目を向けてみましょう。下図のとおり、過去5年間で順調な伸びを見せています。今年春の統計では、ロシア人口の約43%にあたる約5970万人がインターネットユーザーという結果が出ています。これは2000年の数値と比較すると、1826%の成長になります。
もちろん、ユーザー数が多いだけでは魅力ある市場とは言えません。2~3年ほど前から、欧米ではB2C/B2Bの業態を問わず企業のロシア検索市場進出が盛んですが、これはEコマース市場の成長に反応したものだと言えるでしょう。例えばオンラインショッピング市場を見ると、2007年の29億ドルから2009年には48億ドルに伸びています。
次に、年齢別にインターネットユーザーが占める割合を見てみましょう。国平均では34才以下の利用者が多いのが分かります。ロシアでは都市と遠隔地でインターネットの普及率に大差がありますが、モスクワのデータを見ると、34才以下ではほぼ全員が、35~54才でも半数以上がインターネットを利用しています。55才以上のユーザー数も、今後伸びると見込まれています。