「お絵描きの楽しさ」でつながっていく「pixiv」
ここでしかできない価値を追求していきたい
SNS元年とも呼ばれた2010年を境に、サービスの多様化が進みポータル化しつつあるSNSサイト。そんな中で、あえて「イラストでコミュニケーションする」というスタンスを崩さず、確実にユーザー数を増やし続けているのが、ピクシブ株式会社が運営する「pixiv(ピクシブ)」だ。昨年移転したばかりのオフィスにおうかがいした。
新しい本社は、旧オフィスから数ブロック離れた千駄ヶ谷の新築ビル。受付脇の壁には絵馬状の木製ブロックがびっしり貼られ、ユーザーが来社したときの記念に1枚ずつイラストを描いてもらうという仕組みになっている。さらに、会議室に置かれたテーブルにもユーザーの作品がぎっしり。それだけでも、ユーザーと一緒にサービスを盛り立て、楽しんでいる様子が伺える。
「pixivはイラストを通してコミュニケーションができるサイト。それがすべてで、それが受けているんだと思います」
そう語るのは代表取締役社長の片桐孝憲さんだ。そもそもpixivは、元イラストレーター志望で設立メンバーの、「イラストのネットワークを作りたい」という個人的な希望から生まれた。そうした経緯から、とことん「イラストでのコミュニケーション」に特化してきたのだ。
「SNSなのにコミュニケーション機能が少ない、ってよくユーザーからお叱りを受けましたね。いまも足跡機能すらない。そうした部分はmixiや2ちゃんねるといった外部のサイトで行なって、再びイラストを見せ合うためにpixivに戻ってくる。それはpixivにしかできないことがあるからだと思うんです。ですから、他のSNSと張り合うのではなく、お互いに連携し合えたらと思っています」
その言葉通り、イラストを見せるという機能、イラストを中心にしてコミュニケーションする機能には他のSNSにはないさまざまな工夫がある。さらには、イラストコンテストやイベントへの出展など、リアルな場での仕掛けにも数多く取り組んでいることも特徴的だ。「イラストを楽しむためのサービス」という観点から、リアルへも展開しているわけだ。
こうした完全イラスト特化型に対する潔さ、そのスタンスがユーザーの圧倒的な支持を受け、口コミで広がり続けている秘密なのだろう。
そうした急成長を背景に、ピクシブでは2011年現在、中途、新卒を問わず積極的な採用活動を行っている。果たしてどのような人材が求められているのだろうか。(続きはキャリアジンでご覧ください)