科学技術振興機構の低炭素社会戦略センターは、電力供給、電力使用状況、気象予報データなどの情報をもとに、家庭での節電の必要度を予測するシステムを構築。このシステムでは、家庭でできる節電行動から以下のような「節電レベル」を設定し、自治体の緊急連絡網などを通じて、前日に「節電予報」を発表したり、数時間後の電力需給が厳しいと予測された場合は「節電警報」を当日に発表する。
今回の実証実験は、5月と6月に計3回にわたって約100世帯のモニター家庭を対象に行われた。システムの効果を確認するために、モニター家庭が節電の呼びかけを受けたときにとった行動の記録と、各家庭の分電盤や電気器具に取り付けた消費電力量の記録をもとに、節電行動が消費電力量にどれだけの影響を与えるかを分析している。
実験で試験的に「節電予報」と「節電警報」を発した結果、全体として8割以上の家庭が節電行動をとったことが確認された。また、節電行動をとったモニター家庭のうち、消費電力量が記録されるメータを取り付けた家庭の消費電力量の変化を調べた結果、約2割の消費電力量(Wh)削減を実現している。
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