これまで、ライン整備士が機体の点検・整備を行う際には、バックオフィスの支援を仰ぐ際の連絡・情報伝達手段として無線や携帯電話を活用していた。今回、iPadを導入することによって、音声に加えて画像情報や作業に必要な文書情報等の送受信が簡単に行えるようになる。
全世界のANA就航拠点で、整備士が点検・整備作業に携行しているマニュアルは約900冊。これらの配布・管理を電子化し、管理業務を効率化するのも目的のひとつだ。これによって、毎月約2万7000ページにおよぶ差換え作業が効率化され、確実にマニュアルの最新性を保つことが可能になる。
ANAは、2013年4月をめどに、機体の点検・整備業務にiPadの導入をスタート。紙製とiPad上のマニュアルの並行利用期間を設け、利用者の習熟を見たうえで紙製マニュアルを廃止する。
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