大日本印刷(以下、DNP)と丸善は、千葉大学内の研究施設を拠点に、これからの大学教育の質の向上を目指して、紙と電子を組み合わせた教材に関して、企画や編集、版権処理や制作方法などの共同研究を開始した。両社は、この共同研究を通じて、新しい教材開発サービスの提供に向けた検証を行う。
授業の予習・復習やテーマを掘り下げた学習に向け、有効な図書や学術論文、ウェブサイトの情報などを活用した教材を印刷物や電子コンテンツとして円滑に制作するため、丸善の学術書編集に関する知見と、DNPのコンテンツ制作のノウハウなどを組み合わせていく。
千葉大学は「アカデミック・リンク構想」を掲げ、教材のデジタル化のほか、教員の授業スタイルに合わせた紙や電子の教材の開発や、販売も視野に入れた教材の円滑な流通のためのサービスモデルの構築など、新たな学習環境の整備に取り組んでいる。
DNPと丸善は、2015年7月までに数種類の紙と電子の教材を制作し、授業での利用状況や効果検証を行う。両社は、今回の共同研究の成果を踏まえたビジネスモデル(仕組みと人的支援)を2016年度までに事業化し、大学から教材開発センターとしての機能を受託することで、2018年度に20億円の売上を目指す。
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