<問題と解決>はコピーライティングの思考法の基本でもある
そもそもコピーは、<問題と解決>を見い出し、それをさまざまな表現に落としこんでつくり上げる。
<問題と解決>が入ったフレーズとは、<◯◯◯(問題)には◯◯◯(解決)>というように、問題を入れて、その解決策を示してあげるというシンプルな構造である。
<ゴホン!といえば龍角散>の場合、問題は<ゴホン!>で、解決策は<龍角散>である。Web上のコピーでは、<ゴホン!>の部分を、<せき止め>や<せきが出たら>などと、検索を意識してよりストレートな表現にしたほうが、せき止めの情報を探す読み手にとって親切だ。
<問題と解決>コピー
ゴホン!といえば龍角散
Web向けに変えるなら
・せき止めには龍角散
・せきが出たら龍角散
一方、解決策は<龍角散>のように、<商品名>、<ブランド名>、<サービス名>、<会社名>が入る。特に広告コピーはそういう表現が多い。商品と機能や価値をワンセットで紐づけして、一緒に覚えてもらうのが狙いだ(まさに知覚を制する作戦)。
多くのライバルがひしめき合う中で、いち早く商品と価値をセットで覚えてもらう、オーソドックスな方法だ。また、複数の優れた特徴を持つ商品、複数の商品を持つ企業でも、「これもできます!」とアピールしたい時でも使える。たいてい人は商品や企業について、よく知らないし、覚えていないからだ。
ところで、解決策は商品名とは限らない。<解決する方法>もよく使われる。たとえば、<しつこい咳には生薬が効く>というように商品に使われる材料、仕組み、方法そのものを示す表現だ。
解決策の例
- 商品名
- ブランド名
- サービス名
- 会社名
- 商品に使われる材料
- 仕組み
- 方法そのもの
広告コピーならボディコピーで、なぜその方法がおススメなのか、証拠などを示しながら説明して、最後に商品にオーバーラップさせていくことが多い。つまり、いきなり商品を勧めるのではなく、商品の特徴や機能が問題を解決することを説明して、商品にその特徴や機能があることを紹介するのだ。記事広告でよく見られる流れだ。
<問題と解決>バリエーション1:問題を強調する
こうした<問題と解決>の基本パターンをベースに表現のバリエーションを広げてみよう。たとえば、下のように問題を具体的に言ったり、少々大げさに言うなど強調するパターンが考えられる。
基本パターン
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問題の強調パターン
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ご覧のとおり、問題をユーザーの立場から表現している。広告コピーではおなじみの、読み手のニーズや気持ちを鏡のように映し出すアプローチだ。問題の内容がリアルで、あるあるシチュエーションであれば訴求力もアップする。
このパターンの発想法は簡単で、<そこで解決策>を使って考えるとよい。たとえば、先に<そこでMarkeZine>と書く。そして問題に当たるフレーズを考えるのだ。そうすると、<Webマーケの成功事例を調べろと上司に言われた>といった悩みや困った状況を思いつくはずだ。
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