<問題と解決>をセットにして、ユーザーの知覚を制す!
Web上でも、<問題(あるいは必要性)>と<解決>がセットになっているキャッチフレーズ(またはタイトル)の訴求力は強い。ポエティックでもないし、創造性も感動もないからクリエイター好みではないが、分かりやすく、覚えられやすい。それに実用性も高い。ココは重要だ。
<問題と解決>入りのフレーズと言うと、有名なのは<ゴホン!といえば龍角散>。最近では、雑誌ゼクシィのCMで耳にした<プロポーズされたらゼクシィ>のような表現だ。
先日、外出中にノドが痛くセキも出るので、目についたドラッグストアに寄った。探したのが龍角散のトローチである。浅田飴でもヴィックスでも良かったのだが、ゆっくり選んでいる暇もなかったし、先のキャッチフレーズが刷り込みされていたので、龍角散で間違いはないだろうと選んだ。なんとも適当ではあるが、こんな時のリマインド効果は侮れない。
『マーケティング22の法則』の中で、著者のジャック・トラウトは<マーケティングは知覚をめぐる戦い>と述べていたが、<ゴホン!といえば龍角散>は、まさに筆者の知覚を制していたのである。
コピーの表現テクニックのひとつ<問題と解決>は、昔からおなじみの定番パターンだ。広告の巨人オグルヴィも、コピーライティングの名著を残したシュワルツも、効果的なキャッチフレーズの書きかたの中で、問題と解決を盛り込めと述べていた。
<問題と解決>コピーはWebとめっぽう相性がよい
もっとも、特に面白い表現でもないからか、名作コピーのように目立つこともなく地味に使われ続けてきたという印象だ。ただWebコピーとの相性は良い。リスティング広告にもよく使われているし、コンテンツのタイトルにも、問題と解決パターンのバリエーションをよく見る。
なぜ相性が良いのか。その理由はWeb上のテキストの読まれかたにある。つまり、流し読みをする、検索エンジンのように言葉を拾うように読むという、文脈よりもまずキーワードに注目する読みかたから考えると、<iPhoneの修理>、<咳止め>といった問題をストレートに表現するのは、目を留める意味で効果的だ。
これは検索でも同じ。私たちは解決法を探すために、問題を含む言葉で検索するし、それに対応するためにタイトル、広告、サイトの説明文の表現もその言葉を入れて作られるからだ。
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