本連載では、広告・マーケティング・インターネットサービス業界に特化し、7,000名以上の転職や副業のキャリア設計支援を行ってきたホワイトグラッシーズ代表取締役CEOの野崎大輔(白メガネ)さんが、同領域で活躍中の業界人が歩んできたキャリアを聞き出しながら、人生100年時代におけるキャリア設計のヒントを探ります。今回は、中古リノベーション住宅の流通プラットフォーム「カウカモ」などを展開する、株式会社ツクルバのマーケティング部長・柏﨑修さんにインタビュー。電通デジタルでの10年を経て、入社1年で部長へ。AI全盛期にあえてカオスを選び、自分に圧をかけて鍛え抜く「マーケターの筋肉」と再現性の高い生存戦略を掘り下げました。
ツクルバ・柏﨑さんの事業会社マーケ部長への道のり

野崎:今回は、中古リノベーション住宅のプラットフォーム「カウカモ」などを展開するツクルバで、デジタルマーケティング部の部長を務める柏﨑さんにお話を伺います。
支援会社から事業会社のマーケ責任者になるキャリアを目指す方は多いのですが、私自身、日々の面談や採用支援の現場で見ていても、「転身」そのものより、転身後に成果責任を持ち切れる状態まで設計できているかで明暗が分かれます。入社わずか1年で、部長に昇格されたのは稀なケースです。まずはツクルバの事業について教えてください。
柏﨑:ツクルバは主に3つのサービスを展開しています。1つ目は、弊社のメイン事業であり2026年で会員登録数60万人を突破した、中古リノベーション住宅の流通プラットフォーム「カウカモ」。「『一点もの』の住まいに出会おう。」をコンセプトとして、カウカモ独自の顧客・物件データベースを活用し、購入・売却双方に向けた不動産流通サービスを展開しています。

2つ目は、住まいを売りたい人と買いたい人をCtoCでつなぐマッチングサービス「ウルカモ」。そして3つ目が、売買仲介やリノベーション支援を行うエージェントサービスです。その他にもカウカモオリジナルのリノベーション物件の企画・仕入れを行う「ツクルバボックス」や、リノベーションの設計・施工を担う「カウカモ工務店」も有しており、自分の暮らしに合った中古リノベーション住宅を購入するためのあらゆる手段を提供しています。
私のデジタルマーケティング部では、この「カウカモ」「ウルカモ」「エージェントサービス」の3つのサービスを横断して広告、CRM、SEOのマーケティングを推進しています。
事業会社のマーケ責任者に求められる“事業として成立させる”こと
野崎:縦割りで事業ごとにマーケ担当がいるのではなく、マーケが事業を横断しているのですね。採用現場で見ていると、事業会社のマーケ責任者は「獲得を回す」だけでなく、ROAS・LTV・営業/CSの受け皿まで含めて“事業として成立させる”ところまで求められるケースが増えていると感じています。柏﨑さんに求められている期待値は何でしょうか?
柏﨑:一番のKPIは、MQL(Marketing Qualified Lead)の最大化です。ただし、ROASを担保したMQL最大化であることが重要です。利益にならないリードを持ってきても意味がない。極端な話、Amazonギフト券1万円を配ればMQLは増えますが、成約率の高いユーザーのリードが増えるわけではありません。それでは本末転倒ですから。質が担保されたMQLを追い続けるのが私のミッションです。
野崎:事業モデル上、デジタル文脈からの流入が多いですよね。
柏﨑:はい、大半は広告経由の流入です。だからこそ売上に直結するマーケティングをやっていますし、ROASを含めた効果測定の責任も担っています。
野崎:そんな柏﨑さんが、どうやってマーケ責任者にたどり着いたのか、順を追って聞いていきたいと思います。まさかの「栓抜き」から始まるキャリアだと聞いていますが(笑)。
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竹上 久恵(編集部)(タケガミ ヒサエ)
早稲田大学文化構想学部を卒業後、シニア女性向けに出版・通信販売を行う事業会社に入社。雑誌とWebコンテンツの企画と編集を経験。2024年翔泳社に入社し、MarkeZine編集部に所属。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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