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白メガネ野崎が突撃!次世代のトップランナーに聞く新時代のキャリア形成

電通デジタル10年→事業会社「ツクルバ」のマーケ責任者へ 柏﨑修さんの「栓抜き」から始まるキャリア論

AI時代のキャリア論:経験を積むことの価値は変わらない

野崎:柏﨑さんのキャリアを聞いていると、名古屋での栓抜き経験から始まって、TKPでの1人マーケ、電通デジタルでの10年間の修行と、ものすごく経験を積んできたわけですよね。RPGで言えば、レベル99まで上げてからラスボスに挑んでいるから勝率が高い、みたいな。

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野崎:でも今、AIが進化し自動化されていく中で、「そんなに経験値を積まなくてもいい」という声もあると思うのです。その点についてはどう思いますか?

柏﨑:AIに何を学習させるかを決めるのも、問いを立てるのも、人間であることは当分変わらないと思います。それと、仮説思考力が高い人は対人能力も高いですから、そういう人と働きたいですし、自分もそういう人でありたいです。

野崎:AIがやってくれるから自分でやらなくていい、という考え方だと、怠けていると何も育たなくなりますよね。

柏﨑:そうですね。魅力がない人間になってしまう。結局、生々しい現場で経験を積んできた人が、AIを活用しながら戦っていくことになるはずです。経験を積むことが大事だというのは変わらないと思います。結局、決断するのは人なので。

野崎:AI全盛期でありながらも、自分で原体験を積むことが大事ですよね。企画職になりたい人は、今の時代相当辛いと思います。新しいものをどう売るか、市場をどう作るか、正解がないことに答えを出す仕事ですが、それはChatGPTと向き合っていても出てこないですよね

柏﨑:ええ、生身の現場で経験を積むことが、答えがないものに向き合う力になっていくはずです。AIに食われないように、ちゃんと筋肉をつけていかないと。

今の時代における運用者のキャリア

野崎:広告運用の世界も、自動化が進んでいますよね。今の時代における広告運用者のキャリアについてはどう思いますか?

柏﨑:ターゲティングも入札もクリエイティブも、AIで自動化していく時代の中で、自分はそれを使う側にならなきゃいけない。AIにできないことを自分がやるんだという意識が必要です。

野崎:生き残る道は?

柏﨑:2つあると思います。1つは、上流のマーケティング戦略に貢献できる環境に身を置き、企画の意思決定をしていくこと。もう1つは、事業会社でインハウス化が難しいと思われるような最新の広告運用ツールやAIを活用したマーケティングソリューションを率先してキャッチアップし、自分で試しに行くこと。運用スキル以外で自分を高めようとする動きを取ることが、これからの広告運用者のキャリアには大切なのではないかなと思います。

野崎:事業会社側はインハウス化が進んでいくとも言われますが、その点にも課題がありますか?

柏﨑:ありますね。代理店出身の人は、思考が施策実行のHowに寄りがちですが、かたや事業会社出身の人は分析や企画に思考が寄ってしまう印象です。私自身もそうならないよう気を付けていますが、マーケティングメンバーには企画立案と施策実行を両立させながらマーケティングに向き合ってほしい。そこに課題感があります。

野崎:最強のマーケティングチームとは、どんなチームだと思いますか?

柏﨑:メンバー全員が企画立案から施策実行までできるチームですね。誰に対して、どういうタイミングで、何の訴求をすれば、その人のインサイトがどう変わるのか。マーケティングの基本が整理できれば、企画立案も施策実行もできるはずです。

 受動的ではなく、「自分はこう事業を成長させたいから、こういうマーケティングをするんだ」という能動的な意思があるかないかで、再現性が全然違います。

野崎:栓抜きを握りながら宴会場を走り回っていた新卒1年目から、TKPでの1人マーケ、電通デジタルでの10年間の修行、そして事業会社のマーケ責任者へ。柏﨑さんのキャリアは、常に「カオスを選び続けてきた」歴史でした。AIで楽をせず、自動運転に頼らない「運転スキル」を磨くように自分に圧をかけ、生々しく修行してレベルを上げたからこそ、今の再現性の高い勝利がある。

 そしてこれは、私が日々のキャリア面談で見てきた“伸びる人の共通項”とも重なります。肩書きやスキルの棚卸しだけでなく、次の環境でどんな負荷を取りに行くか。その設計が、キャリアの差に直結します。

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この記事の著者

竹上 久恵(編集部)(タケガミ ヒサエ)

早稲田大学文化構想学部を卒業後、シニア女性向けに出版・通信販売を行う事業会社に入社。雑誌とWebコンテンツの企画と編集を経験。2024年翔泳社に入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2026/03/05 09:00 https://markezine.jp/article/detail/50188

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