97%の会員にリーチするための訴求法とは?
では、まずリーチできていない97%の会員とは、どのようにコミュニケーションを取ればいいのだろうか。ここで古谷氏は、メールマガジンとリターゲティング広告をさまざまな切り口で比較。「メルマガは会員別に異なる情報を送れる。一方リターゲティング広告は対象者を把握できないものの、Web閲覧中にディスプレイ広告という情報量の多い画像でユーザーにアプローチできるのが特徴」と解説する。
接触するのに望ましいシチュエーションを考えると、Webを閲覧しながら、さまざまな情報を得ている状態は、商品などの提案に適している。また、ディスプレイ広告のバナークリエイティブを工夫できれば、ランディングページへの到達ハードルが低くなる。それを活かしているのがリターゲティング広告だ。しかし、ユーザーを特定できないため、一度ページを訪れているから恐らく興味があるだろう、という予測でのアプローチしかできないのが難点だ。
理想を言えば両者の利点を合わせて、『会員別』に配信でき、かつ『Web閲覧中』に『ディスプレイ広告を訴求する』ことが望ましい。このアプローチ方法を可能にしたのが、プライベートDMPだ。
顧客データ+行動情報で戦略的アプローチを
「cosmi Relationship suite」を使えば「cookieと会員情報を紐付けることで、Webを閲覧しているユーザーを特定でき、適切なディスプレイ広告を表示させることができます」と古谷氏。会員情報を参照して『20代女性/23区内在住/直近で1万円以上の買い物をした』人だけに、商品Aのディスプレイ広告を表示させる、といったコントロールが可能になる。また、会員だがメルマガの登録をしていない人には『メルマガ登録特典実施中』といったキャンペーンを打つこともできる。
このようなアプローチを可能にする「cosmi Relationship suite」の導入は、基本的に2ステップで済む。まず、サイト内へcosmiタグを設置する。これによりサイト内行動履歴を取得し、会員IDとcookieを連携させる。次に、顧客データをアップロードする。属性や購買情報以外にも、オフラインでのPOSデータなどを加えれば、店舗では購入しているがオンラインでは購入していない人に商品を訴求することなどもできる。
「このステップを経てどのような全体像が描けるかというと、まずサイト内の行動情報と顧客データベースをプライベートDMPに統合することで、独自のデータベースが構築できます。それから、ユーザーの興味関心や動向を分析し、どのようなセグメントに何を訴求するかを立案し、アプローチすることが可能になります」と古谷氏は語る。
アプローチの方法は、DSPによるディスプレイ配信やメルマガ配信などさまざまだ。自社のスマートフォンアプリを運用している企業なら、SDKを組み込むことで、あるエリア内に来たときにクーポンを発行するプッシュ通知などもできる。
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