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モバイル動画広告プラットフォーム「FIVE」の菅野氏に聞く、若者の情報消費の感性と変わるべき広告の形


 アタラ合同会社が運営するメディア「Unyoo.jp」から、コラムやキーパーソンへのインタビュー記事をピックアップして紹介する本連載。今回は、アタラ 取締役 COOの有園氏が、モバイル向け動画広告プラットフォーム事業を手がけるファイブ株式会社 代表取締役社長の菅野氏に行ったインタビューの要約版です。

モバイルでのビデオ視聴が今後のメインストリームに

FIVE株式会社 Co-founder, CEO 菅野圭介(かんの・けいすけ)氏
2008年に グーグルに新卒一期として入社。買収後のAdMobの日本オペレーションの立ち上げ、マーケティングチームで広告製品やYouTube動画広告などを担当。2014年にベンチャー参画後、FIVEを設立。

有園:今日は短尺5秒間のモバイル動画広告事業を展開する、ファイブ株式会社(以下、FIVE) 代表の菅野圭介氏に、モバイル動画広告についてお話を伺います。

菅野:FIVEでは、スマートフォンのアプリケーション向けの動画広告ネットワークを事業として展開しています。また、ネットワークで培った技術を個別のメディアへ提供してブランド向けの動画広告のメニューを作っていただく、プレミアム動画広告事業も行っています。こちらは、特に尺を5秒間に制限をしているわけではなく、メディアに合わせて製品設計を行って動画広告配信テクノロジーを提供しています。

有園:FIVEの設立時期と経歴を簡単に教えていただけますか?

菅野:2014年10月24日です。まだスタートして8か月くらいです。私の経歴としては、2008年にグーグルの日本法人に新卒として入社しました。2008年はグーグルが東京オフィスで新卒社員を雇い始めた年でして、当時、有園さんにはお世話になりました。

有園:なぜ、FIVEを立ち上げることになったのですか?

菅野:いろいろと経緯はあるのですが、可処分時間のシフトとフォーマットのリッチネスの組み合わせで考えると、モバイルでのビデオ視聴がこれからのマーケティング文脈ではメインストリームになっていくだろうという実感がまずありました。そしてもう一つ、AdMobを担当していた時に感じていたことと少し重なるのですが、当時リッチメディアと呼ばれたキャンペーンがなかなか広がらなかった経験への再チャレンジです。

デスクトップとモバイルの動画視聴体験の違いに、チャンスを見出す

菅野:AdMobの当時から、取り組みとしては面白かったので、もっとスマートフォンでの広告は多様化しても良いはずだとは思っていました。その後、動画広告にあらためて向き合うきっかけはYouTubeでした。プリロール型の動画広告の数字を見ていると、デスクトップとモバイルだと同じ動画広告でも視聴完了率って違うんです。モバイルの方が低い。デスクトップと比較して、モバイル動画広告はマネタイズしづらい状況がありました。考えてみると、スマートフォンで動画を見る瞬間って、デスクトップに比べると細切れです。電車の中で動画を見ていてプリロールで動画広告が出てくるという体験と、デスクトップで動画を見ているのとでは、きっと大きな違いがあると思うんです。

有園:僕の感覚では、かなり違いますね。

菅野:その違いを、そのままにしていたら根本的な解決にはなりません。当時は「Made for Web」のクリエイティブやコンテンツ戦略の文脈での議論でしたが、FIVEとしてはモバイル動画広告を考えたときに、ユーザーエクスペリエンスの部分でモバイルユーザー向けに発想しなくてはならないと考えています。

 スワイプ、スクロール、バウンスなど、ユーザーはモバイルデバイスを物理的に指先で操作しています。そうしたモバイルのユーザーの指先に最適化されたエクスペリエンス、そこで配信されるモバイルユーザーに受け入れやすいクリエイティブ、そして大前提としての動画配信・制御技術をユーザー目線で徹底的に考え、総合的にモバイル仕様にしていくことにチャンスがあるのではないかなというのが、FIVEをスタートしたときからのコンセプトです。

スマートフォンの登場により、細切れの生産・消費機会が増大

菅野:感覚的な話になりますが、インターネットが出てきて、生産と消費に使える時間がすごく増えたと思っています。さらにモバイルが出てきたことによって、普段の生活の中で、ちょっとした待ち時間やトイレに入っている時間さえ、細切れでスマートフォンに触れています。そこでニュースを読んだら消費ですし、チャットを返したら生産ですし。

有園:それは情報の消費と生産ということですね?

菅野:はい。たとえば、夜寝る前にベッドのなかでチャットでスケジュールを合わせてビジネスミーティングを設定したら、それって企業としては生産活動じゃないですか。そうした細切れの生産・消費機会が、めちゃくちゃ増えたと思います。

 自分の父親の世代だと、1日の使い方って、もっとゆっくりしてある意味でメリハリがあったと思います。1時間のミーティングがあって、移動時間が30分あって。きっと、30分とか1時間くらいのブロックの塊が時間単位の体感としてもあったと思うんです。でも、今の人たちの働き方って、僕もそうですが、ミーティングのアポイントをとるのも、ほとんどフェイスブックのメッセンジャーでやるわけで。外で歩きながらアポイントが決まったり意思決定されたりする。すでに実態として、生活者のコンテンツアクセス、インターネットアクセスはよくも悪くも常時接続で細切れになっていると思うんですね。

 昔から思っているのですが、インターネットって、基本的には大きな単位のカタマリを小さな単位に切り分けて、そのリソースを最適分配することが得意な仕組みだと思っています。きっと時間の使い方も、そういう風に小さい単位に分解されつつあるのかなと。

有園:それはある意味、ロングテールですよね。細かい、細かいテールの、滅多に売れない本なんかもAmazonなどインターネットにのせると売れる、十分生産性がとれる。そういった世界ですよね。

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この記事の著者

有園 雄一(アリゾノ ユウイチ)

Regional Vice President, Microsoft Advertising Japan早稲田大学政治経済学部卒。1995年、学部生時代に執筆した「貨幣の複数性」(卒業論文)が「現代思想」(青土社 1995年9月 貨幣とナショナリズム<特集>)で出版される。2004年、日本初のマス連動施策を...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/03/11 20:19 https://markezine.jp/article/detail/22780

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