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Instagram活用企業特集

「Instagramを使わなきゃ」から離れると施策が生まれる/事例で探る広告クリエイティブの勘所


Facebookとの併用は効果的?

――Facebookと連動したキャンペーンなどもできるのでしょうか?

小関氏:もちろん可能です。オーストラリアのファッションサイト「THE ICONIC」(@theiconicau )は、21歳~40歳までのオーストラリア在住の女性をターゲットに、InstagramとFacebookを利用したキャンペーンを実施しました。まずInstagramでブランディング広告を配信し、その1週間後にFacebookでDR広告を実施するというものです。

THE ICONICのアカウント(左:スマートフォン、右:pc)
THE ICONICのアカウント(左:スマートフォン、右:pc)

 結果として広告想起率が13ポイント、購入意思が3ポイント上昇しました。また、InstagramとFacebook広告の両方を見たユーザーは、Facebook広告だけを見た利用者に比べ、23%コンバージョン率が向上し、購入金額も25%高い結果となりました。

――Instagramで広告を配信した相手に、Facebookで広告を配信することもできるのですね。

小関氏:はい。Instagramで広告を配信する際に設定したセグメントのうち、Facebookも利用している方にFacebook側でも広告を出すことができます。実は現在、国内でもその取り組みが始まっています。

――これまではInstagramにDR広告がなく、Facebookと掛け合わせるというプランを立てることもあったと思います。InstagramのDR広告がスタートした今、変化はないのでしょうか?

小関氏:企業のビジネスゴールやキャンペーンの目的によって、様々なプランニングができるようになったといえます。例えば20代の女性100万人にリーチしたいならば、Instagram内だけでブランド認知から購買までを一気通貫することも可能です。また、Facebook側の広告種類は多様なので、掛け合わせれば目的に合わせた施策を実現できます。

まずは「Instagramをやらなきゃ」から離れる

――Instagramは若い女性が利用しているイメージが強く、その層へのアプローチに向いていそうです

小関氏:10代~20代の女性に多くご利用いただいていることは確かです。しかし、この1年でユーザー数が伸び、多様性も出てきています。実際に、年配の男性をターゲットにしたブランド広告を展開し、ブランドの認知向上と、キャンペーン中の検索流入数の大幅増加を実現させた企業もあります。目標とするリーチ数の規模が大きい場合は別ですが、ターゲットを男性に絞ってInstagramを活用することは十分可能です。

 ただ、私が最もお伝えしたいことは、Instagramのためにキャンペーンを考える必要はないということです。各社が持っている大きなキャンペーンやマーケティング戦略の中で、Instagramをどのような立ち位置で利用するか考えれば、特長を生かした施策アイディアが生まれるかと思います。

 私たちも施策のご相談を受けることがあるのですが、「この広告を使うことは決めたから、他の施策はどうしよう?」と相談されると、どうしてもご提案できる範囲が限られてしまいます。もっと初期段階の、「こんなキャンペーンを考えていて、ターゲットと目的がある場合に、FacebookとInstagramはどういった位置付けで使えるのか?」といったご相談ならば、様々な対応が可能です。

――「Instagramだからやらなきゃ」という考えは一旦脇に置いた方が良いと。

小関氏:そうですね。Instagramの広告事業は日が浅いサービスで、世界的にベストプラクティスを模索している段階です。ですから試験的に利用して、自社で活用するメリットがあるか判断していただく姿勢は大切だと思います。ですが、有意義なテストを行うためにも、何のためにやるのかを考えることが重要です。方針が決まれば自ずとメッセージとクリエイティブのアイディアが出てくるかとも思います。

 また、テストも段階を追うと良いでしょう。まずは、個人で利用して知らない人や企業アカウントをフォローして、様々なコンテンツに触れる。ご自身でハッシュタグを付けた投稿をしていただき、どんな反応が来るかを体験してみる。それができたら、企業アカウントを作ってコミュニティの中に入っていく。肌感覚を身につけながら目的意識を持つことで、「Instagramをやらなきゃ」という考え方から離れ、有効な施策を考えられるようになるかと思います。

 現在ブーメランなど、面白い動画を撮れるアプリも提供しています。「こんな表現をしたい」を実現できる幅が増えているので、それらもご活用いただきながら、企業のビジネス目的ありきでいろいろと試して頂ければと思います。

次のページ
「Instagramで効果を出すクリエイティブ」に必要な3つの視点

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この記事の著者

伊藤 桃子(編集部)(イトウモモコ)

MarkeZine編集部員です。2013年までは書籍の編集をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/12/15 18:19 https://markezine.jp/article/detail/23513

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