可視化による共通認識の醸成で対策スピードも向上
――Web Log分析を使って感じた利用メリットはありますか?
黒川:一番のメリットは「実測値として可視化できたこと」でしょうか。それまで感覚値のみだった「ATM数の評価への違和感」や「アプリへの関心の高さ」などを実測値として可視化することで社内での共通認識の醸成につながり、マーケティングはもとより、サービス開発においても具体的な施策へとスピーディに移行することができました。そうした機会を得られたこと自体が大きな収穫だったと感じています。
また、自社だけでなく他社サイトについても分析できる点は重要でした。比較して初めて自社の強みや弱みがわかり、どこの銀行と比較されているかがよくわかりました。
中村:楽天リサーチとしても、「オンラインだけ」と「オンオフ含めて」のマーケティングでは、それぞれ異なるコミュニケーションが必要になりそうだと気付きを得られました。新たな視点を手に入れたことで、いっそうお客様のマーケティング支援に貢献できると感じています。
楽天グループの強みを活かしたデータ活用を
――最後に、今後の展望について教えてください。
黒川:今回の調査結果で、楽天銀行の現状を定量的に把握することができました。強みとして明確になった「アプリの利便性」については、サービス開発、プロモーションに活かし、ユーザー満足度をさらに高められるように邁進してまいります。
中村:今回はPCベースでしたが、2017年からスマホのログ分析もできるようになり、シングルソースでデバイス間のユーザー行動が掴めるようになります。現在でもWeb Log分析できるユーザー数は業界最大級ですが、さらに分析の対象数を増やし、データ分析の充実を図っていきたいと考えています。さらに楽天グループには多彩なデータセットがあるので、例えばメーカーに対しては楽天市場の消費者行動分析データと掛け合わせて分析するなど、さらなる活用方法をご提供できればと思います。
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