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カード会員約500万人!アプラスのキャンペーン施策を支えるMA「Aimstar」とは

 クレジットカード「Tカード プラス」などのカード会員約500万人を抱える、新生銀行グループの信販会社・アプラスが、マーケティングオートメーションツール「Aimstar」を採用。カード会員向けキャンペーン施策の担当者が日常的にAimstarを活用することで、導入以前の3倍の成果につながったキャンペーンもあると言う。実績につながるAimstar採用は、背景に「全社的なデータ利活用」というテーマがあった。

アプラス・カード会員約500万人へのキャンペーンを支える
マーケティングオートメーションツール「Aimstar」

 クレジットカード「Tカード プラス」などのカード会員約500万人を抱える、新生銀行グループの信販会社・アプラス。中国の決済サービス「WeChat Pay」の取り扱いや、個人向け自動車リース事業への参入など、従来の信販会社のイメージにとどまらないユニークな動きを見せている。

 アプラスでは、2015年7月から全社的なデータ利活用を目的として、同社で「情報系プロジェクト」と名付けられたプロジェクトを開始していた。そして2015年11月に、データ分析の専門家ではない社員も含めた「全員が使える」ツールとして、スプリームシステム社のマーケティングオートメーション「Aimstar」の採用を決定。1年後の2016年11月に本格導入し、取材時点(2018年3月)ですでに、プロモーションチーム全員が業務で利用しているそうだ。

 ここ数年は、マーケティングオートメーション(以下、MA)と名付けられたさまざまなツールが乱立していた。導入企業側からすると、他社に先んじて早期に導入したいものの、取捨選択が難しいという悩みもあっただろう。

 アプラスが採用したAimstarは、One to Oneのキャンペーン管理を支援するMAで、データ統合・分析・キャンペーン管理をひとつのツールで行えるのが特徴だ。分析テンプレートを100種類以上搭載しているのも、強みのひとつである。

 ツールの採用基準と、現時点での導入成果とは。ツールの選定を担当したシステム開発部の友清将司さん、小倉慎之祐さん、データ分析の専門家であるマーケティング部計数チームの藤井浩樹さん、現場で日常的に活用しているマーケティング部の皆さんにお話を聞いた。

左から、株式会社アプラス マーケティング部 マネジャー藤井浩樹さん/システム開発部 マネジャー 友清 将司さん/マーケティング部 マネジャー 白水 明子さん/マーケティング部 マネジャー 塩澤 鮎子さん/マーケティング部 マネジャー 松村 絵美さん/マーケティング部 吉田 直志さん/システム開発部 小倉 慎之祐さん
左から、株式会社アプラス マーケティング部 マネジャー藤井浩樹さん/システム開発部 マネジャー 友清 将司さん/
マーケティング部 マネジャー 白水 明子さん/マーケティング部 マネジャー 塩澤 鮎子さん/
マーケティング部 マネジャー 松村 絵美さん/マーケティング部 吉田 直志さん(※インタビュー時点)/システム開発部 小倉 慎之祐さん

施策担当者がデータ抽出から効果測定まで可能
直近のデータを活用したキャンペーンで成果が3倍に

 カード会員約500万人に向け、新規入会者に向けた案内など定型的なキャンペーンから、企画ものの単発キャンペーンまで、サービスの利用促進のためのプロモーションを担当するのが、マーケティング部だ。そのうちのひとりである松村絵美さんが担当した施策で、Aimstar導入以前と以後を比較すると3倍の成果につながったものがあると言う。

 「事前登録しておくと、自動でリボ払いに変更されるサービスがあり、こちらを訴求する単発キャンペーンを随時実施しています。以前行った2016年5月には、『過去1年間で通常のリボ払いを利用したことがあるお客様』というセグメントでしたが、今回はAimstarを利用することで、直近2週間以内にリボ払いを利用したことがあるお客様を抽出し施策を行った結果、前回と比較してキャンペーンのエントリー率が3倍になりました。Aimstar導入以前は、キャンペーンに必要なデータの抽出を計数チームに依頼していたのですが、他の業務もあり、依頼してから実際データを受け取るまでに1週間程度かかるときもありました。それがAimstarを使うと自分で抽出できるので、5分くらいで済むようになり、新鮮なデータで施策を実施できたことが大きいと思います」(松村さん)

100種類を超えるテンプレートにより
分析のプロでなくとも視覚的にデータを理解

 Aimstarの貢献は、データ専門部署の負荷削減や効率化、スピードアップだけにとどまらない。分析テンプレートを100種類以上搭載していると述べたが、マーケティング部においても、そのテンプレートは日常使いのツールのひとつとなっている。

 「視覚的にわかりやすく、使いやすいです。使用頻度の高い操作内容については『部品』として保存しておいて、他のメンバーと共有するようにしています」(白水さん)

 「施策のレベルを同一に保てますし、高い人の品質にそれ以外の人たちも引き上げることができます。データ抽出を依頼する際も、担当者がそれぞれバラバラに依頼していたのですが、Aimstarにより、同一の基準で対象者を抽出したり分析できるので、品質を揃えられるのもありがたいです」(塩澤さん)

 「自分で考えた施策が、フローチャート等を使って視覚的に確認したり、直感的に数値を導き出したりできるところがすごくいいなと感じています。現在、ブラウザ上で利用しているのでそこに準拠せざるを得ないところも出てきているのですが、ゆくゆくはAimstar単体で利用できるようになれば、もっと使い勝手が向上するのではと期待しています」(吉田さん)

 現在、マーケティング部が利用しているデータ以外にも、「アプラスカードアプリ」や会員サービス「NETstation*APLUS」などのデータもある。さらに外部データの活用も含め、データを活用したマーケティングの高度化を進めていく考えだ。

 「対象者の抽出から、施策を行っている最中のデータ分析、そして実施後の検証まで、すべてがAimstarで、自分で行えるのがいいですね。今のところ、外部データはリアルタイムでは取得できていないのですが、それも取り込んでAimstarで連携していけたらと考えています」(塩澤さん)

全社的なデータの利活用を促進するため
統計専門ではない、マーケティングに特化した分析ツールを採用

 「Aimstar」の導入を担当したのは、システム開発部である。同部署では、ツールの選定から社内の要望等を踏まえたうえでのアプリケーション開発、ツール導入後の社内の教育研修までを担当している。

 「大目的として、全社的なデータの利活用を促進し事業推進に寄与するというものがあります。そのため、まずは『情報系プロジェクト』を発足しました。プロジェクト早期に実現すべきは、『分析基盤の導入』と『マーケティングの高度化』のふたつがありました。利便性を優先事項に、分析に特化したマーケティングツールを探すため、2015年7月からツールベンダー各社様にRFPをお配りしていました。

各社様、さまざまなご提案をいただいたのですが、Aimstarは高度な分析が可能なテンプレートツールが豊富に揃っていること、マーケティングに特化している点から採用することにしました。従来、分析ツールは特定の人だけが扱えるものだったのですが、Aimstarはデータ分析のテンプレートが充実し、誰でも容易に使えるので現場に浸透しやすいのではと考えたからです」(友清さん)

 2015年11月に導入が決まると、社内の各部署からさまざまな要望が寄せられた。システム開発部では、1年後の2016年11月のリリースまでに、藤井さんが属する計数チームの協力も得たうえでのデータ整備、画面の設計・構築、そして各部署への教育研修までを終えた。

 「これまでは、我々の部署にデータ抽出の依頼が来ていたのですが、他の業務との兼ね合いもあり、お渡しするのが1週間後といったスケジュール感でした。Aimstarを導入することで、キャンペーンの担当者が自分が好きなタイミングでデータを抽出し、企画立案から効果検証までひとりで行うことができるようになる点が良いと思いました。また導入にともない要望を寄せてもらったことで、部署を超えたコミュニケーションができたこともよかったと感じています」(藤井さん)

マーケティングオートメーション活用の第二フェーズへ
ますますデータマーケティングを進化させる

 Aimstar導入から約1年半。アプラスでは、現場の担当者が業務において日常的に利用し、業務効率がアップ。導入前後をキャンペーンの成果で比較すると、成果が数倍になった成功例も出ている。今後の方針について、まずは導入したメンバーに聞いてみた。

 「2016年11月のリリース時点を第一次フェーズとしていますが、そのときにはかなわなかったことがあるので、それを実現していきたいと考えています。Aimstarには、パッケージとして『定型業務の自動化』の機能がありますが、第一次フェースでは実装できなかった。これを実装することで、たとえば新規入会の方にお送りする定型メールは自動で配信できるようにするなどして、事務負荷を下げていきたいです」(友清さん)

 「ポイントを利用したキャンペーン展開をマーケティング部がスムーズに実行できるよう、開発を進めていきたいです」(小倉さん)

 「Aimstarのデータのラベルについて、我々が利用してきたツールのものを用いているため、データを専門としていない部署からはわかりにくいといった声を聞いています。ラベルを変更することも可能ですが、データの中身についても理解を深めてもらえると、現場でできることが増え、さらに発展的なことが行えます。データについてさらに理解を深めてもらう支援もしていきたいですね」(藤井さん)

 そして、日々の業務でAimstarを使うマーケティング部では、今以上にデータマーケティングを進化させるステップアップを目指している。

 「Aimstarのフローチャートを高度に使いこなすことができれば、なんでもできるということがわかってきました。私はまだそこまで至っておらず、従来5段階あった作業がワンクリック設定をしておけば1段階で済む、という効率化が実現できたくらいです。それによってできた時間で、今後はもっと高度な分析も習得できたらと思っています」(松村さん)

 「やはり、One to Oneを実現していかないといけないと考えています。お客様1人ひとりのご利用状況、キャンペーンへのエントリー状況などを踏まえたうえで、メールをお送りするといった施策を、タイムリーに行っていきたいです」(吉田さん)

実際に配信されたキャンペーン訴求メール
実際に配信されたキャンペーン訴求メール

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2018/05/31 17:15 https://markezine.jp/article/detail/28286