アタラは、2018年10月10日(水)にビジネスカンファレンス「ATARA LIVE 2018」を開催した。マーケティングやデータ収集、分析、広告運用の各分野をけん引する、多数の識者が登壇。パネルディスカッションを通して、データドリブンマーケティングの現状や今後の展望について熱い議論が終日繰り広げられた。会場は満員で、終日熱気に溢れていた。
クロージングセッションでは、アタラ CEOの杉原剛氏と、アタラ フェロー/zonari 代表執行役社長の有園雄一氏による対談が繰り広げられた。テーマは政府が推進するソサイエティ5.0をはじめ、RFID(電子タグ)、デジタルメディスン、DNAデータの活用、脳とインターネットの接続、リゾーム化など、デジタルシフト社会で起きている変化について語られた。
セッションの終盤、「明日から何に取り組むべきか」との問いに、「これからIOTでどんどんデータがつながって見れるようになると同時に、分析はより大変になる。だからこそ、何の軸を起点に分析すべきかに気づくことが大事。データを並べてもしょうがない」と有園氏。
杉原氏はキーノートを振り返り、「定点観測しないといけないコンベンショナルなデータは大事だが、それだけでは足りない。その足りないものが何かを自分で考えて試してみることが大事」というメッセージを紹介。 必要なのは今あるデータではないかもしれないと、いい意味で疑いをもって、判断力を持つことが必要になってくるのではと指摘した。
データドリブンマーケティングを進めていくには、「構想力」「創造力」「敏捷性」「柔軟性」といった様々なスキルが必要だ。「マーケティングも広告も、データですべて可視化できるわけではないことを念頭におき、データだけでは表現できないものをかたちにする力がマーケターには求められる」という両氏のメッセージで締めくくられた。
来週10月15日(月)に、LDH JAPANの長瀬次英氏、花王の佐藤満紀氏が登壇した「ATARA LIVE 2018」のキーノートを記事で紹介する予定だ。
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