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イベントレポート

MarkeZine Day2日目、リブランディングやテクノロジーによるCX変革をめぐる議論が白熱

 2日目を迎えたMarkeZine Day 2019 Spring(3月7日-8日、お茶の水ソラシティ・カンファレンスセンター)。本記事ではオープニングを飾った2つのパネルディスカッションの様子をお届けします。

 御茶ノ水ソラシティ・カンファレンスセンターで開催されている、MarkeZine Day 2019 Spring。さわやかな青空のもと、熱のこもったセッションが続々とはじまっている。

ロゴや商品を変える前に考えるべきこと、ありませんか? 真・リブランディングのすすめ

 インサイトフォースの山口氏、日清シスコの松長氏、イトーヨーカ堂の富永氏によるパネルディスカッションでは、リブランディングの定義とブランドを再構築する方法について熱い議論が交わされた。

 印象的だったリブランディング事例について話題が出た際に松長氏は「ポジションを変えるのはNG。基本的には、ターゲットかオケージョンかイメージを変えるしかない」と語った。

左から、富永氏、松長氏、山口氏(撮影:関口達朗)
左から、富永氏、松長氏、山口氏(撮影:関口達朗)

 また、「一貫性を維持しなければならない」というブランディングの原則に対し、「マーケットは変化し続ける」という矛盾にどう対応すべきかと山口氏は質問。それに対し、富永氏は「パーソナリティ、ポジショニングのあり様の2つを変えなければ、比較的なんでもしやすいと考えています」と矛盾に対する一つの答えを示した。

 最後、山口氏が松長氏と富永氏にリブランディングについて考えているマーケターへメッセージを求めたところ、2人は以下のコメントで締めくくった。

 「迷ったら行け、という気持ちでリブランディングをすべきです。間違ったとしても、戻れば良いので」(松長氏)

 「自分で考え、実感にともなわない部分を疑いましょう。マーケティングには様々なフレームワークが用意されていますが、それをただ埋めるのではなく、本当でこれで良いかを疑い、自分の言葉でまとめていくことがリブランディングにおいても非常に重要です」(富永氏)

パルコ、ヤマト運輸、LIFULLが語り合う 最新テクノロジー活用によるCX向上

 続いて、テクノロジーによるCX変革についてのセッションをレポートする。

 パルコの林氏は、「POCKET PARCO」アプリにおける、来店者の館内歩数をポイントとして付与する「PARCO WALKING COIN」施策を紹介。「購買前後にビル内をどれだけ歩いたかが、複数ショップの回遊や購入金額の増加につながる」という仮説をもとに施策を実施したところ、買い回り店舗数は2倍になり、購入金額は20-30%増加するという成果を得たという。

 その他、館内に複数配置したAmazon Alexaの回答内容データの分析から得た知見や、その知見を接客施策改善にどう活かしたかについても明らかにした。

撮影:高山透  
左から、中西氏、野口氏、林氏(撮影:高山透)

 ヤマト運輸の中西氏は、同社が運営する2000万人規模の会員組織「クロネコメンバーズ」による、お客様の荷物受け取り体験の改善について語った。中西氏は、「不在票が届き、再配達の手配を行い、荷物を待つ」というお客様にとりストレスフルな体験を減らすことが主要なテーマだと説明。荷物を受け取れない時間を登録してもらう「Myカレンダーサービス」や、EC内でお客様に荷物の受け取り場所を選んでもらうための「EC自宅外受け取りAPI」といった数々の施策について開発の意図を明らかにした。

 LIFULLの野口氏はAIを活かした施策を次々に紹介。まず、画像認識技術を用いて、物件に紐付けられた画像に対して外観・間取り・リビングといったタグを自動で付与し、不動産会社による情報登録の省力化を実現した事例。他にも「かざして検索」と呼ばれる物件にスマホカメラを向けるとその物件に住めるのかどうかがわかるサービスや、「見える!不動産価値」という物件データや市場相場などのデータをもとに物件売却時の見積もりを提示するサービスがどんな顧客課題を解決しているのかを解説した。

 最新のテクノロジーを採り入れた施策を進める上で注意すべきポイントについては三者三様の回答があったが、共通していたのはテクノロジーや自社のサービスありきではなく、最初に顧客課題を理解することが大事だというメッセージだった。

 いずれのセッションも詳細レポートを後日公開予定。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2019/03/08 15:15 https://markezine.jp/article/detail/30584

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