3年ぶりにガイドラインをバージョンアップ
オンラインメディアおよびネット広告代理店の業界団体Interactive Advertising Bureau(IAB)のデジタルビデオ委員会と業界数社は、2005年に発表したガイドラインを改訂し、"Digial video Ad Format Guidelines and Best Practices"として、4月3日にリリースした。
新しいガイドラインの目的は、ビデオ広告の売買プロセスを単純化するために、ビデオ広告のフォーマットを分類・整理し、その仕様を明確にすることでビデオ広告の利用を推進しようというもの。ガイドラインはプレイヤーによって再生表示する「インストリーム広告(in-stream ad)」のみを対象として、以下の3つに分類している。
・リニアビデオ広告(Linear video ad)
コンテンツ再生の先頭(プレロール)、中間(ミッドロール)、最後(エンドロール)に、テレビCMのように再生表示されるビデオ広告。
・ノンリニアビデオ広告(Non-linear video ad)
コンテンツ再生と並行して、再生画面上にある広告スペースにテキスト・画像・ビデオをオーバーレイ(重ねて)表示する広告
・コンパニオン広告(Companion ad)
リニアビデオ広告とノンリニアビデオ広告のオプションとして組み合わせて表示する広告。再生画面の周囲に、テキスト広告、ディスプレイ広告、スキンといった形で表示される。
ビデオ広告、4つのベストプラクティス
ガイドラインでは、これらのフォーマットをどのように活用すればよいかを、4つのパターンで示して推奨している。
1. リニアビデオ広告(+コンパニオン広告)
コンテンツの先頭・中間・最後に再生される通常のリニアビデオ広告。オプションとしてコンパニオン広告を表示する。
2. リニアビデオ・インタラクティブ広告
リニアビデオ広告再生中に、視聴者がボタンを押したり、情報を入力するなどのアクションを誘導するもの。
3. ノンリニアビデオ・オーバーレイ広告
コンテンツにオーバーレイ表示される、通常のノンリニアビデオ広告。
4. ノンリニア・ノンオーバーレイ・インビテーション広告
ビデオ再生画面上にオーバーレイ表示されるが、3とは異なり、その表示は再生画面の外部に属する。コンテンツへのオーバーレイ広告が許されない場合に使用する。
16ページのPDFとして公開されたガイドラインでは、わかりやすい画面の例とあわせて、広告の挿入ポイントや、表示時間、クリックイベント、サイズなどを定義している。付録には、デジタルビデオ広告の用語解説も付いているので、非常に便利なガイドラインとなっている。
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・"Digital Video Ad Format Guidelines and Best Practices"(PDF)