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フリマアプリ利用、年間約484億円の新品商品への消費喚起効果【メルカリ調査】

2020/02/18 09:30

年間約484億円の新品商品の消費を喚起

 メルカリは2020年2月13日、「フリマアプリ利用による新品商品への消費喚起効果」に関する調査発表会を開催した。まず、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター講師の山口真一氏が調査結果についてポイント解説を行った。

国際大学 グローバル・コミュニケーション・センター 講師 山口真一氏

 二次流通市場の拡大は一次流通市場の消費を減少させているのではないかという疑問が出てきている一方で、フリマアプリ市場の登場によって新品購入が促されているという声もあがってきている。

 この状況下においてメルカリ研究所と山口氏は、フリマアプリでの取引件数が多い「ファッション」「スポーツ・レジャー」「理髪料・コスメ」「家電・スマホ」「エンタメグッズ」「おもちゃ・ホビー」の6カテゴリー、15歳~69歳の男女20,000人を対象に調査を実施した。

フリマアプリ「出品」経験者は新品購入金額が増加

 フリマアプリ利用者の新品購入金額の変化を推計すると、フリマアプリで「出品」を経験している場合、6カテゴリーすべてにおいて、新品購入金額が増加する効果が見られた。その一方で、フリマアプリで「購入」を経験している場合、「理髪料・コスメなど」「家電・スマホなど」「おもちゃ・ホビーなど」の3カテゴリーでは、フリマアプリでの「購入」経験によって新品購入金額が減少する効果が見られた。

 さらに、この結果をもとに1年間分の新品商品の消費喚起効果を推計した結果、年間約484億円であることがわかった。

6カテゴリー中5カテゴリーで新品購入金額が増加

 次に、20,000人への調査のうち、フリマアプリ利用者1,500人への意識調査の結果も明らかにした。その中では、調査対象の6カテゴリー中5カテゴリーで「新品購入金額が増えた」と感じている人が多いことが明らかになった。

 これらの調査結果に対し、山口氏は以下のようにコメントしている。

 「CtoCでの取引は新品市場を代替するというより、むしろ補完関係にあることがわかりました。CtoCで取引されやすいか、検索されやすいか、受けやすいかといったことを意識して商品を開発したほうが、自分たちの売上を増加させ、ビジネスチャンスをつかむことにつながるのではないでしょうか」(山口氏)

三陽商会慎氏の二次流通に対する考えとは?

 続いて、「一次流通企業から見たフリマアプリが生み出す消費活動」をテーマにしたパネルディスカッションが行われた。先ほど調査結果を発表した山口氏がモデレーターを務め、一次流通側のパネリストとして三陽商会の慎正宗氏、二次流通側のパネリストとしてメルカリの野辺一也氏が登壇した。

 最初に山口氏から、今回の調査結果について感想を聞いたところ、慎氏は「フリマアプリによって一次流通の購入金額は増えると思っていたが、金額で見ると想像以上に大きかった」と述べた。また、自身の二次流通に対する意見も語った。

 「私は感覚的にフリマアプリのような二次流通が出てくることが一次流通にとって悪いことでは全然ないと思っています。今まで使って捨てるだけのものが二次流通の浸透によって資産としての価値を持つようになる。そうするとお客様ももっと良いものを買うようになるのではないでしょうか」(慎氏)

株式会社三陽商会 執行役員 経営統括本部副本部長 兼 デジタル戦略本部 副本部長 慎正宗氏

 これに対し、野辺氏も「金額として見たのは初めてで、そのインパクトを感じた。より良い新品商品を買うという行動を促すのではないか」と慎氏の意見に同意した。

 また、山口氏が「フリマアプリを意識した取り組みを行っているか?」という質問を慎氏に投げた。これに対し慎氏は「具体的な内容は固まっていない」と回答。ただ、社内に対し顧客がリセール時に価値を伝えやすくなるようなプロダクトのクオリティ、クリエーション、オリジナリティを目指すよう発信しているという。

 パネルディスカッションの最後には「今後の一次流通と二次流通がどうなっていくか」をテーマに議論が行われ、慎氏と野辺氏がそれぞれの立場から展望を語った。

 「現在でも、賢い人ほど一次流通と二次流通を使い分けたり、ミックスしたりしています。今後、これが当たり前になってくるのではないでしょうか。その中で、私が個人的にメルカリと取り組みたいのは、自動車市場のような残価設定モデル。“『メルペイ』を使えば、8万円の商品を3年後に2万円で買い取ります”といった内容で、一緒に商品を売っていくことができれば、非常におもしろいビジネスになると思います」(慎氏)

 「メルカリは一次流通企業のD2C環境をご提供していくべきと考えています。良い商品を作り、消費者と直接つながり、商品のライフサイクルの先まで見える形にすることが、商品力や顧客とのエンゲージメントを強めることにつながります。その環境の中で、リセールにおいてはメルカリを一番の選択肢にあげてもらえるようにしたいです」(野辺氏)

株式会社 メルカリ 執行役員 VP of Business Operations 野辺一也氏

【調査概要】
調査1:フリマアプリ利用者・非利用者を含む20,000人に対する調査
調査時期:2019年12月~2020年1月
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国、15歳~69歳の男女20,000人
留意事項:15歳~69歳の各性年代別インターネット利用者比に応じた割り付けに従って取得

調査2:20,000人への調査のうち、フリマアプリ利用者1,500人への意識調査
調査時期:2019年12月~2020年1月
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国、15歳~69歳の男女1,500人
留意事項:直近3ヶ月以内にフリマアプリを利用かつ、15歳~69歳の各性年代別のインターネット利用者比に応じた割り付けに従って取得

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