サイカとアタラは、業務提携。両社のソリューションを組み合わせることで、広告主がオンライン広告・オフライン広告の両面で、データの収集・整形から、分析による示唆の抽出、示唆に基づく投資の意思決定までを高速で行うことができるインフラを構築していく。
サイカは、広告効果分析ツール「XICA magellan(以下、マゼラン)」を提供。一方、アタラは、運用型広告レポート作成支援・データ収集エンジン「glu(グルー)」を提供している。
今回、両社のソリューションを組み合わせることで、以下のような課題を解決する。
1.オフライン広告や外部要因の影響を加味したオンライン広告効果の可視化
従来、オンライン広告を中心とする広告戦略を展開する企業においては、オフライン広告の出稿量が少ないが故に、オフライン広告による影響は加味せずに、オンライン広告の効果測定を行わざるを得ないケースが多かった。両社のソリューションは、オフライン広告や、季節性などの外部的な要因による影響も加味した上で、より精緻にオンライン広告の効果を可視化する。
2.わずかなオフライン広告の出稿量でもオフライン広告効果測定を可能に
また従来、オンライン広告を中心とする広告戦略を展開する企業においては、オフライン広告の効果測定を行おうとしても、出稿量が少ないが故に、データ上の制約から売上などの最終成果との関係性を導くことが難しいケースが多かった。両社のソリューションは、運用型広告のデータ収集・整形にかかる作業負荷を軽減。SNS広告などの運用型広告データをターゲットやセグメント別に簡単に分解し、最終成果に対する中間指標として用いて分析することで、わずかな出稿量でも、オフライン広告の効果測定を実現する。
3.顧客獲得施策としてだけでなく、顧客理解と洞察のための運用型広告データ利活用
「インターネット広告費が、6年連続2桁成長(※1)」、またインターネット広告費について「運用型広告が全体の約80%を占め前年比115.2%と成長(※2)」とレポートされている通り、運用型広告市場は成長し続け、広告主のプロモーション・顧客獲得施策に欠くことができない存在になった。
一方で、運用型広告は顧客獲得施策としての立ち位置だけでなく、顧客の属性や興味、エリア、接触履歴などを取得するデータソースとしての活用も始まっているが、活用するためのインフラやサービスの整備は依然として進んでいない傾向にある。両社はこれを受け、各プラットフォーム間のデータ構成や階層、カラム名の違いのクレンジングなどを行い、利活用できる形に直した上で広告主に提供していく。
※1 出典:『2019年 日本の広告費』/電通
※2 出典:『2019年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析』/D2C、サイバー・コミュニケーションズ、電通、電通デジタル
4.オンライン広告データの収集・整形自動化により意思決定を高速化
オンライン広告の多くを占め、年々構成比を増大させている運用型広告だが、データの収集・整形にかかる作業負荷は、企業の広告戦略におけるデータ活用の障害になっている。両社のソリューションは、様々な運用型広告メディアやツールから自動的にデータを取り込み、統合管理。データの収集・整形にかかる作業負荷を軽減し、取り込むデータをリッチ化することで、分析による示唆の抽出、示唆に基づく投資の意思決定といったデータ活用のサイクルを、従来よりも高速で回すことを可能にする。
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