SAPジャパンは、2020年11月11日、次世代顧客データプラットフォーム(CDP)「SAP Customer Data Platform」を発表した。提供開始は本年11月中の予定。
これより、企業プロセス全体のあらゆるデータを顧客に結び付け、個人情報に配慮したリアルタイムな顧客データを、あらゆるチャネルで利用可能に。コマースから、マーケティング、セールス、サービスまで、あらゆるエンゲージメントのカスタマーエクスペリエンスを再定義できるよう企業を支援する。
カスタマーエクスペリエンスの重要性が世界中で高まる中、多くの企業はCDPを利用して独自のパーソナライズされたエクスペリエンスを構築し、それをマーケティングで幅広く活用している。しかし、その利用用途がマーケティングに限られており、CDPの可能性を最大限に生かしきれていないケースも散見される。
この度発表された「SAP Customer Data Platform」では、マーケティングをはじめとしたフロントオフィスの枠を超え、サプライチェーンやコーポレートといったバックオフィスの領域まで、一気通貫での顧客データ活用によるシームレスなエクスペリエンスを実現する。
「SAP Customer Data Platform」のターゲットについて、同社 Customer Experience事業本部ソリューションエンジニアリング部長の臼谷悠太氏は、「本製品の本質は、特定の領域に限らず、企業全体の中で顧客データをどうように使っていくかという点にある。チャネルを横断して、その企業にとっての顧客接点全体を管轄する方が主導すると、うまく活用できるのでは」と語る。
同時に、同社 バイスプレジデント SAP Customer Experience事業本部長の富田裕史氏は「基本的には企業の経営層の方々に推進いただきたい」と指摘する。
「今の企業価値や顧客に提供する価値はいったい何か? という課題意識を持たれている方にこそ、本CDPの導入を決断いただくべきだと考えている。経営層の方以外にも、ITやマーケティング、CROの方々も関わるだろうが、同じ志を持っている方こそ、導入を決断いただく方だろう」(富田氏)
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