MarkeZineを運営する翔泳社では、2月3日(水)に『デザインアート思考 使い手のニーズとつくり手のウォンツを同時に実現する10のステップ』を発売しました。
本書は多くのデザイナーやアーティストを輩出してきたOCHABI Instituteの御茶の水美術専門学校で教えられている「デザインアート思考」をビジネスに取り入れる方法を解説しています。
デザインアート思考とは問題を見つけてアイデアを発想し、ユーザーのニーズに応えつつクライアントやつくり手の満足をもたらす解決策を模索・創造するフレームワークのこと。ユーザーに徹底的に寄り添うデザイン思考と、つくり手のビジョンや思いを大切にするアート思考の両方の要素を併せ持つものです。
大きな特徴なのが、デザインアート思考の各ステップで、アイデアやペルソナ、競合分析などを簡単な絵でアウトプットする点です。頭の中にあることを随時ビジュアル化することで、議論が建設的なものになり、チーム内でイメージを共有しやすくなります。
本書ではクライアントから案件の概要を聞き取る際のポイントから、チームビルディングやペルソナの作成、コンセプトの設定、さらにプロモーションやプレゼンの方法まで、単なる理論ではなく具体的な手順を示しています。才能に頼らず、誰でもステップ通りに手を動かせばアイデアにたどり着くことができるのがデザインアート思考の強みです。
また、デザインアート思考の提唱者で御茶の水美術専門学校の校長である服部元さんと、クリエイティブディレクターの佐藤可士和さんによる対談「ビジネスでこれから求められる人材とは」も収録。
マーケティングに携わる方がよりよい仕事をするために、本書を活用していただければと思います。
目次
まえがき なぜビジネスパーソンにデザインアート思考が必要なのか
Part 1 デザインアート思考とは?
1. デザインアート思考の要となる2つの円
2. デザインアート思考は「ビジョン」がすべて
3. 2つの円の思考プロセスを何度でもアジャイルする
4. 迷った時は、SDGsがクライテリアとなる
5. 絵でアウトプットすることで、周囲に伝わり、相手を動かす
Part 2 デザインアート思考で課題を解決しよう
Step 1 クライアントから案件の概要を聞き取る
Step 2 メンバーの個性が活きるチームビルディングを行う
Step 3 仮説形成でインサイトを導き出す
Step 4 ペルソナを創造し、ビジョンを仮決めする
Step 5 ニーズに応え、ビジョンを叶えるアイデアを考える
Step 6 新規性、差別化のポイントを検証してコンセプトを定める
Step 7 プロジェクトのデザインコンセプトを定める
Step 8 社会や環境を意識しながらトライアルを選抜する
Step 9 カスタマーの購買意欲を刺激するプロモーションを考える
Step 10 視覚情報を活用して効果的なプレゼンテーションを行う
Part 3 対談「ビジネスでこれから求められる人材とは」
クリエイティブディレクター、OCHABI Institute理事 佐藤 可士和
御茶の水美術専門学校 校長、OCHABI Institute理事 服部 元
あとがき デザインアート思考で可能になること