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2020年の1年で2~3年分の成長を遂げた App Annie、「モバイル市場年鑑2021」を発表

2021/01/13 15:00

 App Annie Japanは2021年1月12日、「モバイル市場年鑑 2021」のメディアブリーフィングをオンラインで開催。2020年のモバイル市場に関する結果を発表した。

モバイルアプリダウンロード数は約2,180億件と過去最高

 2020年は世界的な新型コロナウイルスの感染拡大を受け、あらゆるジャンルにおいてオンラインへの急速な移行が進んだ年となった。2020年世界におけるモバイルアプリダウンロード数は、過去最高となる約2,180億件を記録。消費支出額は約1,430億ドルにのぼった。

 この結果に同社シニアセールスディレクターの上村氏は「2020年の1年でモバイルの利用はおよそ2~3年分の成長を遂げたと考えている」と話した。

 さらに、世界的なパンデミック期における一人あたりの一日の平均モバイル利用時間は4.2時間を超え、2019年の同期間から20%増加した。米国では2020年に初めて、一人あたりの一日のモバイル利用時間(4時間)がテレビの視聴時間(3.7時間)を逆転するなど、モバイルの存在感が増していることが見て取れた。

数年ぶりに新規ダウンロード数が増加

 日本においては、モバイルアプリのダウンロード数が年間約26億件、消費支出額は約200億ドルで2019年比20%増となった。一人あたりの一日の平均モバイル利用時間も、2019年の3.3時間から3.7時間へと増加。年間を通してモバイルへのタッチポイントが加速した1年となった。

 「新規ダウンロード数に関しては国内において減少する一方でした。このダウンロード数が上昇したというのは数年ぶりでコロナ禍の影響を見ることができました」(上村氏)

 非ゲームアプリの年間ダウンロード数ランキングは、新たに「COCOA」「Zoom」「Uber Eats」がランクイン。新型コロナウイルス感染拡大を受けた新しい生活様式への移行を色濃く反映したアプリが躍進を遂げた。またゲームアプリランキングでは、カジュアルゲーム、ハイパーカジュアルゲームといった比較的簡単にプレイできるジャンルのものが主流になりつつあった。

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 MAU(月間アクティブユーザー数)のランキングでは、日常的に使われているコミュニケーションアプリやSNSが上位となった。また非接触の決済、ショッピングアプリが例年と比べ台頭し、今後も高い数字を維持していく可能性があると同調査では述べられた。

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 消費支出額のランキングにおいては、マンガアプリ、音楽・動画ストリーミングアプリ、ライブ配信アプリが台頭し、2020年は消費者が在宅時間をモバイルに費やしていることが明らかになった。

 Top10のうち、マンガアプリが4つランクインするなど、巣ごもり需要や国民的ヒットとなっている「鬼滅の刃」の影響が伺える。ゲームにおいては、例年と同様日本のパブリッシャー優勢の状況が続くものの、中国のNetEaseが2019年9位から6位に順位を上げ、日本のユーザーが中国発ゲームへの消費を続けていることが顕著になってきている。

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投資アプリにおける消費時間は世界平均で55%増

 「ファイナンス」カテゴリーの投資アプリにおける消費時間の前年比成長率を見ると、世界平均で55%の大幅な増加となった。株式市場への参加をはじめとするモバイルの積極利用が専門家だけでなく一般消費者にまで広がっていることが見受けられた。

 インドネシアでは個人間送金アプリが、米国やオーストラリアではZ世代やミレニアル世代において後払いサービスが人気となるなど、クレジットの領域で変化が起こっている。

 ファイナンスにおけるブレイクアプリを見ると、2019年に引き続きQRコード決済アプリの台頭が目立つ。また世界的に株に関するアプリを使った投資需要が高まり、日本においてもアプリで始める株投資やトレーディングが普及し始めたと言える。

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「TikTok」の消費時間が大幅に増加

 「ソーシャル」におけるユーザーあたりの消費時間では、2019年からの成長率で「TikTok」がトップのソーシャルアプリを上回った。最も成長した国はロシアで、前年比325%の増加となった。最も成長した国はロシアで、前年比325%の増加した。

 「TikTok」は消費時間トップ5にランクインし、ユーザーあたりの月間消費時間は、米国では65%増、英国では80%増と調査対象となったほぼすべてのアプリを上回る速度で成長している。

動画ストリーミングアプリは中国を除くすべての国で「YouTube」がトップ

 2020年、モバイル接触の増加や5Gをはじめとする通信環境の進化の影響もあり、モバイルにおける動画ストリーミングの利用時間は2019年に比べ50%以上増加した。

 また、主な動画ストリーミングアプリの一人あたりの平均月間消費時間を見ると、対象国では中国を除くすべての国で「YouTube」がトップ。最も多い国は韓国で、月間約38時間もの利用時間を記録するなど、動画ストリーミングの躍進が明確に見受けられる。

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 全世界的に見ると「Netflix」が多いが、日本とカナダでは「Amazon Prime Video」の利用が目立つ。中国では、他のサービスと同様に独自のサービスが使われる傾向にあり、中国発の動画サービス「bilibili」が首位となった。

「Uber Eats」のほか「クックパッド」「クラシル」などのレシピアプリも伸長

 日本において、緊急事態宣言前後の2020年3月~5月にかけて特に「Uber Eats」などフードデリバリーサービスが伸長した。また在宅時間が増え、人との接触や外出を控えたことから「クックパッド」「クラシル」といったレシピアプリの利用が拡大。テイクアウト需要が高まったこともあり「くら寿司公式アプリ」が5位にランクインした。

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