パーパスとジョブ/モーメントを反映したTwitter運用
藤平氏は、「NiziUとWithUの関係を応援する」というパーパス、「ソフトバンク=初心者WithU」というジョブ・モーメントを踏まえたキャラ設定、Twitter上でどのような取り組みを行っていたのかも明らかにした。
まず、ソフトバンクのロゴにNiziUのメンバーが乗っているキービジュアルをTwitterのアイコンに期間限定で設定。さらに、NiziU LABオリジナルの絵文字(虹の絵文字+スマホの絵文字)も決めることで、日々の情報発信と組み合わせて、会話のきっかけを生み出していた。
また、NiziU LABの情報発信(≒広告)にとどまらず、0時ピッタリにメンバーの誕生日をお祝いしたり、ツイートに誤りがあったらきちんと訂正したり、Twitter上のリアクションを見ながらファンと対話したりと、丁寧にTwitterで発信を行ってきた。
「WithU初心者のアカウントであることを念頭に置いて25の投稿を行った結果、24.4万いいね、そしてフォロワー数も2万増加しました。そして、これだけの成果が出たのも、Twitterの世界に深くダイブして、ジョブやモーメントを研究し、語尾から絵文字まであらゆるものにこだわれたからだと考えています」(藤平氏)
今回のNiziU LABの取り組みは、ソフトバンクがこれまでに行ってきたキャンペーンの中でも、過去有数のレベルの成果につながったという。
Twitterを使って想いや愛嬌をオープンにしよう
そして、藤平氏はセッションのまとめとして、マーケティングにおけるTwitterのこれからの役割を明らかにした。
「Twitterは何かを発信してバズらせるためのメディアではなく、マーケティングとクリエイティブを一気通貫させる接着剤のような役割を果たすと思っています」(藤平氏)
そして、セッションが終わった後、茂呂氏から2つの質問が藤平氏に投げかけられた。1つ目は「パーパスをマーケティングに活かすために、何から始めればいいのか」という質問だ。これに対し藤平氏は以下のように解説した。
「パーパスとは、そのブランドらしさと社会の期待に応えることの掛け算だと思っています。そのために、先述した2ndクエリでインサイトを探るエクササイズを30分でもやることをおすすめします。Twitterだからこそ得られる生々しい声はパーパスを考える上で非常に参考になります」(藤平氏)
2つ目の質問は「Twitterのパーパスとは何だと思うか」という内容。これに藤平氏は「Twitter3.0に関する説明が、Twitterのパーパスを表している」とし、今後のTwitter活用のポイントを語ってセッションを締めくくった。
「各企業・ブランドにパーソナリティやキャラクターがあると思いますが、通常の情報発信がオフィシャルなものになって、生活者との心の距離が遠くなってブランドのキャラクターがわかりにくくなっているのが現状です。そのため、Twitterを活用して、なるべく等身大に想いや愛嬌をオープンにしていけると、Twitterでブランドがもっとよく見えてくると思っています」(藤平氏)