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Cookieレス時代のネット広告を考える~利用者保護とマーケティング成果を両立するために(PR)

Instagram広告の脱Cookie対応をいち早く進めたSparty。CAPI導入でCPA11%減

 Facebook JapanとともにポストCookie時代の広告・マーケティングについて理解を深めていく本連載。パーソナライズヘアケア「MEDULLA」を販売するSpartyは、プライバシーに配慮しながら広告配信をさらに最適化することを目指し、Meta(旧社名Facebook社)が開発した広告配信・最適化のソリューション「コンバージョンAPI(CAPI)」を導入。CPAが11%減少するなど、着実な成果が出た。本記事では、同社の坂口氏、導入を支援したCyberACEの杉山氏、そしてFacebook Japanの希代氏に取り組みの詳細をうかがった。

プライバシーに配慮した広告で、ブランドの世界観を届けたい

MarkeZine編集部(以下、MZ):はじめに今回のお取り組みの概要を教えてください。

希代:ご紹介するのは、Metaが開発した広告配信・最適化のソリューション「コンバージョンAPI(以下、CAPI)」をSpartyさんに導入いただいた事例です。

 昨今Cookie規制が話題になっていますが、Facebook/Instagram広告においてもデータに欠損が生じ、配信や計測に影響が出ると予想されています。そこでCAPIでは、広告主のサーバーに蓄積されたデータを、直接Metaサーバーへと連携する「サーバー to サーバー」という手法を使って、プライバシーに配慮しながら最適化を行います。

坂口:SpartyはパーソナライズとD2Cを軸に事業を展開している会社で、代表的な商品にはパーソナライズヘアケア「MEDULLA」や、パーソナライズスキンケアサポートブランド「HOTARU PERSONALIZED」などがあります。

 華やかな見た目が特徴でもあるブランドのため、画像や動画を用いて世界観を伝えることができるInstagramを重宝しています。実際に2018年にMEDULLAを発売開始してから、顧客数の成長に最も貢献してきた広告はFacebook/Instagramでした。

Facebook/Instagramに掲載しているクリエイティブの例
Facebook/Instagramに掲載しているクリエイティブの例

 そのためCookie規制でどのような影響が出るのか不安がありましたが、CAPIを導入し良い数値が出たことで、見通しが立ち安心しているところです。導入の提案・支援は、CyberACEの杉山さんを中心にご担当いただきました。

杉山:今回、CAPIとWebピクセルを併用した広告配信のパフォーマンスは、Webピクセルのみを活用した場合と比べて、CPAがマイナス11%、コンバージョン件数送付量は13%増加CPMがマイナス23%の結果となりました。

MZ:ありがとうございます。本記事では、Spartyさんが導入を決定した背景や実装作業のポイント、高い結果が出た理由について、詳しくおうかがいしていきます。

(左)Sparty Online Division Sales Section Chief 坂口 光氏(中央)CyberACE インフィードコンサルティング局 FacebookG マネージャー 杉山 尚徳氏(右)Facebook Japan クライアントパートナー 希代翔氏
(左)Sparty Online Division Sales Section Chief 坂口 光氏
(中央)CyberACE インフィードコンサルティング局 FacebookG マネージャー 杉山 尚徳氏
(右)Facebook Japan クライアントパートナー 希代 翔氏

獲得系の広告主にはCAPI導入を“特に強く推奨”

MZ:改めて、SpartyさんがCAPIの導入前に持っていた懸念について教えていただけますか。

坂口:何が起こるかはっきりわからないという点が一番心配でした。これまでの経験からも、最適化の有無で効果がかなり変わることを実感していたので、それがなくなってしまうとするとどうなるか、不安がありました。

 しかし先に申し上げた通り、これまでInstagramの広告で事業を伸ばしてきたため、考えられる対策はすべてやっていきたいと思っていたんです。そのようなときに、CyberACEさんからCAPIの導入を勧めていただきました。

杉山:坂口さんがおっしゃるように、Cookie規制がどのような影響を及ぼすのかはっきりと見えていないため、中長期的な投資にあたるCAPIの導入という意思決定に二の足を踏んでしまう、という声は少なくありません。ですが、Cookieをベースとしたデータの連携に欠損が発生することは確実で、既に影響が出始めていることを弊社でも確認しているため、特に獲得系の用途で広告配信しているクライアント様には導入を強くお勧めしている状況です

希代:この「サーバー間でデータを連携して、広告の最適化を進める」というアプローチは3年ほど前から進めていて、すでに様々な事例で効果が確認できています。そのため弊社としても、「早急にやりましょう」とこれまで以上に強く推奨するようになりました。

 今回のSpartyさんとCyberACEさんとのお取り組みは、高いパフォーマンスが出たことに加え、導入もスムーズに進んだ理想的なケースでした。2つのポイントがあったと考えており、それぞれご紹介したいと思います。

Spartyに学ぶ、CAPIをスムーズに実装するポイント

MZ:導入の決定・実装がスムーズに進んだ理由は、どのようなところにあったのでしょうか。

希代:1点目は、エンジニアの方々も交えてCAPIについて理解を深め、導入をご検討いただいたことです。

坂口:CyberACEさんからセミナーのご案内をいただいたのですが、営業、広告運用担当に加えて、エンジニアにも声をかけていただいたんです。そこで説明を聞いたエンジニアに「これは必要なソリューションだ」と重要性を認識してもらえたことで、導入の意思決定、リソースの確保がスムーズに進みました。

希代:CAPIを導入したほかのクライアント様にお話を聞くと、多忙なエンジニアさんのリソースをいかに確保するかが、導入までのハードルの一つになることが多いようです。初期段階から入っていただくことが、解決策の一つになるかもしれません。

 そしてもう1点が、CyberACEさんが作った設計書、指示書が非常にわかりやすかったことです。これが決め手となり、実装までの期間がかなり短縮されたと聞いています。

坂口:実装開始から完了まで、1ヵ月以内に終わっていました。弊社のエンジニアからも出戻りがなく、スムーズに対応できていたようです。設計書そのものをご用意いただいたのもとても早かったです。

杉山:CAPIの実装に関してエンジニアさんにお伝えする詳細事項には、かなり難易度が高い話も含まれます。そのため1つのシートにまとめて実装内容・タスクを可視化し、円滑にコミュニケーションが取れるようにしています。

欠損データの補完だけでなく、さらなる最適化にも挑戦

MZ:改めて、今回の取り組みのポイントを教えてください。

希代:注目すべき点は、クロスパーティデータと呼ばれる発展的な取り組みにも挑戦いただいているところです。Webの注文履歴などのオンラインのコンバージョンデータだけでなく、広告以外のコンバージョンデータやオフライン上のデータもMetaのサーバーにお送りいただくことで、最適化の精度をさらに高めているんです。

CAPIにおけるデータの流れ(タップで画像拡大)
CAPIにおけるデータの流れ(タップで画像拡大)

坂口:Facebookピクセルの場合は、Facebook広告経由のデータしか活用できなかったのに対し、CAPIであればそれ以外のデータも送ることが可能で、どのデータを送るかは広告主側がカスタマイズできます。許諾をいただいたデータをできるだけ多く送ることが最適化につながるとのことで、アドバイスいただきながら整備していきました。

MZ:なるほど。Facebook/Instagram広告以外の、別のチャネルで得られたデータも活用することで、より最適化の精度が高まっていくイメージでしょうか。

坂口:はい。弊社はパーソナライズされたアイテムを取り扱っているため、リアル店舗にご来店いただいて香りのお試しや頭皮診断を受けた後、Webでご購入いただくケースが多くあります。そのため最適化の余地はとても大きいと思います。

CAPIがファーストパーティデータ活用の強い味方になる

MZ:ここまで、取り組みの様子と成果についてうかがいました。今後の展開として想定していることはありますか。

坂口:CAPIは自由度が高いソリューションなので、試してみたいことがたくさんあります。たとえば継続回数が多いお客様のデータを活用して最適化していくなど、これまではできなかったような視点で、成果を高めていくこともできると思います。ブランド横断での最適化も実現できたら、さらに理想的ですね。

希代:D2C業界のお客様は新しいことに積極的に取り組んでくださることが多いのですが、中でもSpartyさんにはいつも前向きにご検討いただき、アクションも非常にスピーディーです。今もCyberACEさんと一緒に、Cookieレス時代における弊社の新しいプロダクトをご提案しているところです。

MZ:ありがとうございます。最後にCookieレス時代における広告活用のポイント、対応を進めている広告主企業へのメッセージをお願いいたします。

坂口:新規獲得に大きく貢献しているFacebook/Instagram広告に変化が生じるということで不安がありましたが、先んじて対応に投資したことで、今後の見通しが立ちました。CAPIが今後のWeb計測の主軸となっていくと実感しています。

杉山:Cookieレス化が進む中、ファーストパーティデータをいかに活用できるかが、企業の競争力を左右するようになっています。CAPIの導入もその一つです。弊社の支援の強みは、マーケティングチームとエンジニアチームの間のコミュニケーションが円滑に進む体制を整えていることと、導入数も国内ではトップレベルの実績を有しており、ナレッジが蓄積されていることです。さらに、ファーストパーティデータをハブにした、Facebookを含めた各チャネルの活用方針の策定、KPI設計もお手伝いできるようなチームが編成されています。

 ファーストパーティデータ活用に向けて重要なのは、広告主、媒体、代理店の三者がより距離感を近くして、対応を進めていくことだと考えています。そのような価値が提供できるパートナーでありたいと思います。

希代:利用者、広告主の皆様が安心してご利用いただけるよう準備が整っています。特にCAPIはカスタマイズ性の高さから、クライアント様の状況に合わせて導入いただけます。プライバシーへの配慮をしながら、引き続きFacebook/Instagram広告をご活用いただければ幸いです。

 別の視点では、D2C業界の皆様により高い価値を提供する広告プロダクトに進化すべく、開発を強化しているところです。現在はトライアルCPAという初回購入のパフォーマンスをご評価いただくことが多いのですが、さらにF2転換率(初回購入をした顧客がどれだけの割合で2回目の購入に至ったかを表す指標)と呼ばれるリピートの領域の強化も進めています。より幅広い用途でFacebook/Instagram広告を役立てていただけるようになると嬉しいですね。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

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MarkeZine(マーケジン)
2021/11/24 12:00 https://markezine.jp/article/detail/37530