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特集:サブスクリプションの現在地

事業全体の成長を加速。ルンバのサブスクは、日本特有の市場課題解決から始まった

メーカーとお客様の関係性は、よりフェアに、より密に

――サブスクリプションならではの難しさは、何か実感されていますか?

 これまでの売り切り型のビジネスは、製品を売るその瞬間に最大のパフォーマンスが発揮されていればよかった。わかりやすく言えば、お客様が製品を購入する瞬間に口説き落とせていればよかったのですが、サブスクリプションの場合、一瞬だけいい顔をして口説いても、明日満足いただけていなかったら、もうダメです。常にお客様とコミュニケーションを継続しなければいけませんし、飽きられることのないようにサービスをアップデートし続けなければいけません。契約をする瞬間だけでなく、契約期間中のお客様の満足度をいかに高められるかが勝負になってくるので、メーカーとしては、これまでのように一朝一夕にはいかない部分があります。

 一方で、メーカーとお客様の関係性がよりフェアになり、お客様にとっては良い時代になっているとも思います。現在、ルンバやブラーバのソフトウェアは3ヵ月に1回程度アップデートされます。昨日できなかったことが今日はできるようになっている、という世界に進化しているのです。となると、買った時点の実力値がミニマムで、1年後はもっと機能も価値も高まっている、ということになります。

 これを踏まえると、毎月の定額料金を支払うことで、製品の進化する機能や価値を受けることができるというのは、お客様にとってはフェアな話ですよね。このサブスクリプション型のビジネスは、今後もっと広まっていくべきだと思っていますし、市場の可能性もまだまだあると考えています。

――最後に今後の展望をお聞かせ下さい。

 これからの時代、メーカーにおいてもお客様と繋がることはより重要で、欠かせないことになっていきます。ロボスマは、お客様との従来の繋がりをさらに強化する進化版のサービスです。その意味で、ロボスマは、今後我々のビジネスの中心になっていくのではないかと思っています。

 また、我々はルンバやブラーバの専用アプリを通して、お客様一人ひとりと繋がっています。たとえば、お客様の生活スタイルに合わせて、「朝の8時にルンバを動かすよう、自動スケジュール化しましょう」といった掃除の提案をアプリがしてくれます。生活をしていれば、家は絶対に汚れますし、ホコリも出てきます。掃除というものは、これからも絶対になくなりません。ルンバを通して、お客様の快適な生活にいかに寄与できるか?を考え続けていきたいです。

 そして、アイロボットジャパンは、「ロボット掃除機を一家に一台」というビジョンを掲げています。マイルストーンとして、2023年までに日本での普及率を10%にするという目標値を設定しており、来年その2023年を迎えますが、実は想定よりも速く目標値に近づくことができています。これには、やはりロボスマ提供の相乗効果が間違いなく影響しています。今後もお客様としっかり向き合い、ニーズをくみ取りながら、サービスを進化させていきたいですね。

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この記事の著者

松崎 美紗子(編集部)(マツザキ ミサコ)

1995年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、新卒で翔泳社に入社。新入社員として、日々奮闘中です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/02/28 09:35 https://markezine.jp/article/detail/38367

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